賃貸併用住宅経営で失敗する理由とは?対応策もあわせてご紹介

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マイホームを建てると同時に賃貸物件のオーナーにもなれると人気の「賃貸併用住宅」。
しかし戸建て住宅に比べると建築費用が高額になるため、なんとしても失敗は避けたいところです。

そのためには、まず賃貸併用住宅に関する正しい情報を集めることからスタートしてください。
メリットばかりを探すのではなく、賃貸併用住宅建築にどのようなリスクがあるのかも把握したうえで慎重に計画を立てる必要があるでしょう。

ご自身が所有している土地に賃貸併用住宅を建てたいと考えているけれど、まずはしっかりとした情報を仕入れて成功の足掛かりにしたいという方に向けて、賃貸併用住宅のデメリットや失敗例を、その対応策とあわせてご説明します。

「土地活用をしたい気持ちは固まっているけれど、難しい話をたくさん読むのは苦手」という方は、この記事をざっくりと大枠で押さえた上で、「HOME4U(ホームフォーユー)土地活用」を使って複数の企業から活用プランの提案を受けてみることをおススメします。
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1. 賃貸併用住宅のメリット

賃貸併用住宅とは、建物の一部を居住用の住宅として、残りの部分を貸家やテナントとして賃貸するための建物を指します。

高額なローンを組むことは難しいけれどマイホームを建てたいという若い世代や、リタイア後の生活や相続対策のために利用したいというシニア層からも人気です。

賃貸の需要が十分に見込まれる、交通の便の良い落ち着いた環境に土地をお持ちの方は、賃貸併用住宅を建てることでさまざまなメリットを受けることができます。

1-1. 家賃収入を得られる

マイホームとして居住しながら家賃収入を得られることが、賃貸併用住宅の最大の魅力です。

例えば、2戸の賃貸住宅を持つ併用住宅を5,000万円で建てたとします。
それぞれ家賃8万円で賃貸した場合、1カ月の家賃収入は16万円です。
毎月のローン返済額が20万円だった場合、そのうち16万円を家賃収入から返済に充てることができますから、実質的な負担は4万円ということになります。返済期間を長めに設定すれば、ローンの全額を家賃収入で返済することも不可能ではありません。

戸建て住宅を建てて毎月10万円以上のローン返済をしていくことを考えると、賃貸併用住宅は家賃収入を得ることができ、返済の負担を大きく軽減できることがわかります。

1-2. 住宅ローンを借りられる

住宅ローンは、資金の使途が明確であること、回収がしやすいことから、他のローン商品に比べて金利が大変安く設定されています。
賃貸物件の建築や購入にあたって融資を受ける場合、通常はアパートローンを利用しますが、賃貸併用住宅なら一般的に賃貸部分の面積を建物全体の50%未満に抑えることで、住宅ローンを利用することができます

住宅ローンを利用して賃貸併用住宅を建てた場合と、アパートローンで建てた場合の毎月の返済額や総返済額を比較してみましょう。

住宅ローンの場合 アパートローンの場合
借入金額 5,000万円 5,000万円
金利 0.6%(2019年11月現在) 3%
借入期間 22年 20年
変動金利
元利均等
上記の条件で算定すると、総返済額は約5,300万円月々の返済額は約20万円となります。 総返済額は約6,700万円月々の返済額は28万円弱となり、住宅ローンと比較すると総額で約1,400万円もの差が出ることがわかります。

1-3. 税金対策になる

賃貸併用住宅の場合、住宅用地に対する減税措置と、貸家や貸家用の土地に対する減税措置の両方が適用されます。
この場合、どのようなメリットがあるのか見ていきましょう。

(1) 固定資産税を軽減できる

所有している土地を住宅用地として使用する場合、特例によって住宅1戸あたり200平方メートルまでは課税標準額が1/6に、200平方メートルを超える部分については1/3に減額されます。

住宅用地の課税標準の特例

一般住宅用地(200平方メートルを超える部分) 価格の1/3
小規模住宅用地(200平方メートルまでの部分) 価格の1/6

固定資産税は課税標準額に標準税率(1.4%)をかけて算定するので、例えば300平方メートル(約90坪)で課税標準額8,000万円の土地に戸建て住宅を建てた場合、固定資産税は24万8,800円になります。

計算式を見たい方はここをクリック

[計算式]

一般住宅用地の課税標準額=課税標準額×(200平方メートルを超える部分の面積/床面積の合計)×1/3
小規模住宅用地の課税標準額=課税標準額×(200平方メートルまでの部分の面積/床面積の合計)×1/6
固定資産税額=(一般住宅用地の課税標準額+小規模住宅用地の課税標準額)×標準税率1.4%

[200平方メートルを超える部分]
8,000万円×(100平方メートル/300平方メートル)×1/3=888万円
[200平方メートルまでの部分]
8,000万円×(200平方メートル/300平方メートル)×1/6=888万円
[固定資産税額]
(888万円+888万円)×1.4%=24万8,888円(1,000円未満切り捨て)

しかし、1戸の賃貸部分を持つ賃貸併用住宅を建てた場合、2戸分400平方メートルまで減額が受けられます。今回の例では建物全体が減額対象となるため、固定資産税は18万6,600円となり、賃貸併用住宅とすることで6万2,200円の節税効果があることがわかります。

[計算式]

固定資産税額=課税標準額×1/6×標準税率1.4%

8,000万円×1/6×1.4%=18万6,666円

参考:国土交通省「土地の保有に係る税制

(2) 相続税を節税できる

賃貸併用住宅を建てることで、建物・土地それぞれの相続税評価額を下げることができ、相続税対策にも有効です。

建物

貸家の場合、建物の相続税評価額に「借家権割合」と「賃貸割合」を掛けた金額を、評価額から減額することができます。

例えば、評価額が5,000万円の貸家で自宅部分が建物の60%、賃貸部分が40%で満室の賃貸併用住宅と仮定すると、貸家部分から600万円減額された4,400万円が評価額となります。

計算式を見たい方はここをクリック

[計算式]

貸家の評価額=建物の評価額-(建物の評価額×借家権割合×賃貸割合)

[自宅部分の評価額]
5,000万円×60%=3,000万円
[貸家部分の評価額]
5,000万円×40%=2,000万円
2,000万円-(2,000万円×30%×100%)=1,400万円

「借家権割合」は財産評価基本通達により全国的に30%(2019年現在)と定められています。
賃貸割合は、課税時において空室部分を除いた各独立部分の床面積の合計をすべての各独立部分の床面積の合計で割ったもので、空室がない場合は100%となります。

参考:国税庁「土地家屋の評価

土地

貸家建付地の場合、土地の評価額に「借地権割合」「借家権割合」「賃貸割合」を掛けた額を、評価額から差し引くことができます。
※貸家建付地=土地の所有者がアパートなどの賃貸物件を建てて第三者に貸している土地

評価額が8,000万円で借地権割合が70%の土地に、住宅部分が建物の60%、賃貸部分が40%の賃貸併用住宅を建てた場合、すべて自用地として利用するよりも相続税評価額を672万円減額できます。

計算式を見たい方はここをクリック

[計算式]

貸家建付地の評価額=自用地の場合の土地の評価額-(自用地の場合の土地の評価額×借地権割合×借家権割合×賃貸割合)

[自用地の評価額]
8,000万円×60%=4,800万円
[貸家建付地の評価額]
8,000万円×40%=3,200万円
3,200万円-(3,200万円×70%×30%×100%)=2,528万円

「借地権割合」は路線価図で調べます。
「借家権割合」は財産評価基本通達により全国的に30%(2019年現在)と定められています。

賃貸割合は、課税時において空室部分を除いた各独立部分の床面積の合計をすべての各独立部分の床面積の合計で割ったもので、空室がない場合は100%となります。

参考:国税庁「貸家建付地の評価

また、小規模宅地等の特例要件に該当する場合は、評価額を50%または80%に減額することもできます。

参考:国税庁「相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例

1-4. 自主管理がしやすい

管理会社に委託せずオーナー自身で賃貸管理をする場合、賃貸併用住宅は大変便利です。

オーナー自身が同じ建物内に居住しているので、建物内外の清掃が行き届き、共用部分の不具合にも迅速に対応できるなど、入居者に好印象を与えることができます。緊急時の対応や家賃の受け渡しも手軽に行えるでしょう。
うまくコミュニケーションを取ることができれば入居者と良好な関係を築くことができ、退居の防止にもつながります。

管理会社に物件管理を委託する場合、管理料として賃料の5%程度を支払うことになりますが、自主管理をすることで管理料を節約することもできます

2. 賃貸併用住宅の失敗例

大変メリットの多い賃貸併用住宅ですが、オーナーと入居者が同じ建物内で生活するという特殊性から、一般的な賃貸住宅に比べて難しい点もあります。
続いて、賃貸併用住宅でよくある失敗例とその対策についてご説明します。

2-1. 入居者が決まりにくい

賃貸併用住宅は、オーナーの顔が見えるという安心感がある反面、常に見張られているようなイメージが先行し、入居者から敬遠されることも少なくありません。そのため周辺の同じような条件のアパートに比べて、入居者が決まりにくい傾向にあります

対策としては、賃貸併用住宅に詳しい不動産会社に管理を委託するとよいでしょう。賃貸併用住宅ならではのメリットや、プライバシーの問題を解消するための工夫についてうまく説明できれば、入居者を確保しやすくなります。

2-2. プランニングが難しい

戸建て住宅や一般的な賃貸住宅に比べて、賃貸併用住宅は建物のプランニングが難しいと言われています。
賃貸併用住宅の計画実績が豊富なハウスメーカーなら、オーナー様の要望を取り入れつつ、賃貸住宅としてのポイントを絞ったプランを提案してくれるでしょう。

その中でも注意すべき点を2つご紹介します。

(1) 利回りの悪い物件になりがち

オーナーとしては当然、景観のよい最上階や日当たりのよい南側を自宅にしたいと考えるでしょう。

しかし、自宅を一番よい場所へ配置することで、防犯面で不安のある1階や北向きの暗い部屋を賃貸部分にあてることになってしまうかもしれません。その条件の悪さから、入居者が決まらない、家賃設定が低くなるなど、利回り上の問題が出てきます。

自宅部分を充実させるのもよいですが、賃貸部分との兼ね合いも考えてプランニングする必要があるでしょう。

(2) プライバシーの確保が必要

賃貸併用住宅の場合、オーナーの自宅と入居者の玄関やベランダが隣り合うような間取りは好ましくありません。

出入りの際に鉢合わせしてしまうほか、リビングのカーテンを開けると目が合ったり、お互いの生活音が丸聞こえだったりと、お互いのプライバシーが守られていない間取りはどちらにとってもストレスになる可能性があります。

オーナーと入居者が不用意に干渉することのない動線を検討してください。

2-3. トラブルやクレームになりやすい

住宅ローンを利用する場合、賃貸部分の面積を50%未満に抑える必要があることから、オーナー様家族が小さい子どものいるファミリー世帯であっても、賃貸用の部屋は単身者あるいは2人向けの間取りとなることも少なくありません。

このような生活スタイルの違いにより、騒音などのクレームに発展することもあります。
音や振動が伝わりにくい下地や仕上げを採用するなどの配慮が必要でしょう。

また、管理会社に管理を委託しているにもかかわらず、オーナー様が同じ建物内に住んでいることで、クレームや修繕の依頼など、住居者の声がすべてオーナー様に直接伝えられる可能性もあります。この場合、管理会社との連携が非常に重要となります。

2-4. 金銭的な負担が大きい

家賃収入や節税といったメリットがある反面、工事費が高額になることで起こりうる失敗もあります。具体的な注意点を見ていきましょう。

(1) 建築費が高額になってしまう

賃貸併用住宅は、戸建て住宅に比べるとどうしても面積が大きくなりがちです。
建物の規模が大きくなれば建築費も高額になりますし、木造ではなく鉄骨造や鉄筋コンクリート造で建築すればさらにコストは上がります。

住宅ローンは事業性について評価されないため、アパートローンに比べて審査に通りやすいと言われていますが、その分「現在の収入で返済できる範囲」でしか借り入れをすることができません
金額が大きくなりすぎて審査に通らなかった場合には、計画を縮小するなどの対応が必要となります。

(2) 空室になった場合のローン負担

住宅ローンの審査に通ったものの、少しでも早く返済しようと家賃収入をあてにして返済期間を短く設定した場合、空室が出た時のローン返済が困難になることがあります。

大切なのは空室を出さないことで、そのためには計画段階で市場調査をしっかりと行う必要があります。

その土地に賃貸の需要があるかどうか、学生向け・単身者向け・ファミリー向けなどどの層をターゲットにすべきか、エリアの特性や動向などを見極めた上で計画してください。
大手ハウスメーカーなら、しっかりとしたマーケティングの結果に基づいて最良のプランを提案してくれるでしょう。

2-5. 売却がしにくい

最初から売却するつもりで賃貸併用住宅を建てることはないにしても、生活スタイルの変化により、住み替えの必要が出てくることがあるかもしれません。その場合、賃貸併用住宅を売却して住み替えの資金を作ることがほとんどでしょう。

ところが、賃貸併用住宅は戸建て住宅とも一般的な賃貸住宅とも異なる特殊な物件であり、買い手がつきにくいと言われています。
見方を変えればなかなか市場に出ない希少物件ということにもなりますが、売却したいタイミングで賃貸併用物件を購入したいという人に出会える可能性は、そう高くないでしょう。

スムーズに売却できるかどうかは、賃貸併用住宅ならではの魅力をいかに上手くアピールできるかにかかっています。
場合によっては、賃貸併用住宅ではなく完全分離型の二世帯、三世帯住宅として売りに出したり、自宅部分も含め賃貸住宅として不動産投資家に売却したりするという方法もあります。

賃貸併用住宅の取り扱い実績が豊富な不動産会社なら、より効果的な売却方法を検討してくれるでしょう。

3. 賃貸併用住宅を建てる会社選び

賃貸併用住宅にありがちな失敗は、賃貸併用住宅の実績とノウハウのあるハウスメーカーに管理などを依頼することで回避できる場合が多いです。
つまり、賃貸併用住宅への投資で成功するためには、ハウスメーカー選びが非常に重要でしょう。

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エリアの特性に合った入居者募集で賃貸を満室へと導き、その後の空室対策や物件管理においても、蓄積されたノウハウによって安定した賃貸経営が行えます。
節税対策についてもハウスメーカーの担当者が丁寧にアドバイスしてくれますから、どんなことでも気軽に相談してみてください。

まとめ

賃貸併用住宅は、賃貸物件でありながら住宅ローンを借りることができ、マイホームとして居住しながら家賃収入を得ることのできる、比較的経営リスクの低い物件だと言えます。

ハウスメーカー選びを慎重に行うことで、入居後のトラブルや空室によりローン返済が滞る不安などをクリアし、より収益性の高い賃貸併用住宅を建てることも可能です。

賃貸需要の見込まれるエリアに土地をお持ちで、マイホームをご検討中の方は、「賃貸併用住宅」を土地活用の選択肢のひとつとして検討されてみてはいかがでしょうか。

本記事の掲載内容は、最終更新日時点での情報です。
制度や法律については、改正等で内容に変更がある場合もございます。

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