ビル建築に向いている3つの土地条件とは?建築費用の目安も徹底解説

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ビル建築に向いている3つの土地条件とは?建築費用の目安も徹底解説

土地の活用方法を考えたとき、ビル建築も良いのではないかとお考えでしょうか。しかし、普通の建物と違い、ビルの建築はネットにも本にも情報が少ないため、

「所有する土地にビルは建築できるのだろうか?」
「ビルの建築費って、どのくらいかかるのだろうか?」
「どんなビルを建築したら、安定した収益性を得られるのだろうか?」

など、わからないことばかりで不安になるかと思います。もちろん、不動産の専門会社に問い合わせれば教えてもらえますが、できたらその前に、オーナー様ご自身でもある程度のことは知っておきたいですよね。

そこで今回は、ビル建築に関わることを総合的にまとめました。最後までお読みいただければ、土地活用としてのビル建築の概要がつかめ、ご自身の土地の活用方法として適しているかどうかもわかります。

「土地活用をしたい気持ちは固まっているけれど、難しい話をたくさん読むのは苦手」という方は、この記事をざっくりと大枠で押さえた上で、「HOME4U(ホームフォーユー)土地活用」を使って複数の企業から活用プランの提案を受けてみることをおススメします。
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1.ビル建築に向いている土地条件

ビル建築に向いている土地条件は3つあります。

  • 都心部にある
  • 駅から近い・大通りに面している
  • ある程度の土地面積がある

土地活用としてご自身でお持ちの土地にビルを建てると、建築後はそのビルを利用する入居者やテナントから賃貸料を得て、ビル経営事業をすることになります。

しかし、ビルの建築には大きな資金が必要になるため、土地条件や周辺地域の環境と将来性なども含めた綿密な計画を立てる必要があり、条件がそろわない場合はほかの土地活用方法を検討したほうが良い場合もあります。

お持ちの土地が3つの条件に当てはまる場合は、土地活用でのビル建築を前向きに検討しても良いでしょう。

1-1.都心部にあること

ビルの建築に最適な場所は、都市部です。都市部とは以下のような場所を指します。

  • 東京23区
  • 首都圏の県庁所在地
  • 名古屋・京都・大阪・福岡などの大規模商業エリア
  • その他:目安として新幹線停車駅・JR線と私鉄の急行停車駅

上の4カ所がビルの建築地としては条件が良く、ビル建築と運営に向いています。これらの場所はビジネス活動が活発で人が多く集まる場所ですので、常にビル数もテナント数も不足している傾向があります。

1-2.駅から近い・大通りに面している

ビル建築を予定している場所が、駅から近い、または大通りに面している場合もビル建築に向いています。一般的に駅前にはすでに多くのビルがあるものですが、最新施設とビジネス環境の整ったビルへ引っ越しをしたいという潜在的な需要がありますので、後からビル建築で参入をしても、競合に勝って大きなビジネスチャンスを得られます。

また、駅から少し離れていても、土地が大通り沿いにあり、ある程度の人通りがあればビルの建築に適しています。駅からのアクセス、例えばバス・タクシーなどの交通機関や広い歩行者用道路などがあれば、入居者・利用者とも駅からの距離よりもビルと周辺の雰囲気や環境を重視しますので、例えば、

  • レストラン
  • カフェ
  • 雑貨店
  • フィットネス施設

など、ビジネスオフィス以外にも様々なタイプのテナント入居が期待できます。

1-3.ある程度の土地面積がある

土地の利用には建蔽率や容積率など様々な決まり事がありますので、その範囲の中で建築できるビルしか建てることが出来ません。ビル建築を想定した場合、理想としては、最低でも200平米ほどの敷地面積がある方が良いでしょう。

都心部にはオシャレな狭小ビルなどもありますが、基本的に、オフィス事務所や飲食店などのテナント候補者は、そこで働く人数・ゲスト数などを想定して探していますので、ある程度の広さを求めています。

テナント家賃設定は「坪数×周辺相場」で計算したうえで、周辺相場とのバランスを見て調整しますので、建築するビルによほどの付加価値がないと、狭いビルは高い家賃を取れない傾向があります。さらに狭いオフィスやテナントは入居者のターゲット層が狭まりますので、退去後に次の借り手が見つかりにくいなど、資金返済計画が立てにくい傾向があります。

また、あまりに狭小な土地にビル階数があるものを建てると、エレベーター設置・階段設置などによってさらに利用できる部分が狭くなってしまうため、せっかく最新設備でデザイン性のあるビルにしても家賃設定を高くすることが出来なくなってしまいます。このような理由から、ビル建築に使用する土地には、ある程度の広さがあった方が良いでしょう。

参考:日本ビルヂング協会連合会「ビル実態調査

2.ビル建築費用のめやす

ビル建築費用のめやすここではビル建築費用が、具体的にいくらなのかをご紹介します。

2-1.ビル建築費用の算出方法

ビルの建築費用の算出方法には、以下のような方程式があります。

建設費 =(ア)延べ床面積(坪数)×(イ)坪単価

(ア)延べ床面積(のべゆかめんせき)
延べ床面積とは、建てたビルの広さの合計のことです。
例)6建てビルを建築する予定 1~6階までが全く同じ形のビルの場合
ワンフロアが100坪だった場合は、100坪の6階分で600坪の延べ床面積になります。

(イ)坪単価
坪単価とは、1坪当たりにかかる建築工事費用のことです。この金額には資材や人件費など工事をする際にかかる費用のおおよそが含まれています。ビル建築の場合、以下のビル建築の3種の構造タイプから、建築したいビルのタイプ・規模・利用目的によって専門家が建築方法を判断して設計プランにして提案したものをオーナーが選択します。

【ビル建築 3種類の構造タイプ】

・S造(鉄骨造)

SはSteel、鉄骨のことです。柱や梁などの骨組に鉄骨を使用しています。普通の木造の柱をそのまま鉄にしたイメージです。S造には重量鉄骨造と軽量鉄骨造の2種類があり、鋼材の厚みが6mm以上のものを「重量鉄骨構造」、6mm未満のものを「軽量鉄骨造」と言います。重量鉄骨はビルや高層マンションなどの大規模なビル建築に使い、軽量鉄骨は一般住宅や小規模店舗などに使っています。

・RC造(鉄筋コンクリート造)

Reinforced Concreteの略で、「鉄で補強(Reinforced)されたコンクリート」構造です。鉄筋を組んだ型枠の中にコンクリートを流し込んで固め、建物の柱や梁、床・壁を作ります。縦横に張る力は強いがサビやすく熱に弱い性質を持つ鉄と、縦横に張る力は弱いが熱や寒冷差に強いコンクリートの良いとこ取り構造のため、耐久性・遮音性・耐震性が高く、日本ではほとんどのマンションでこの構造が採用されています。

・SRC造(鉄筋鉄骨コンクリート造)

Steel Reinforced Concreteのことで、鉄骨で作った柱の周りに鉄筋を組み、そこにコンクリートを打ち込んだものです。大型マンションや高層ビルなどの大規模な建物に使われます。最も耐火性・耐震性が高いため、10階以上のビル建築で採用されます。

2-2.ビル建築費用の目安

ビル建築における構造別の「坪単価」は次の通りです。

構造 実際の坪単価 坪単価予定額(2018年版)
S造(鉄骨造) 約107.2万円
(2020年は113万円)
約 97万円
RC造(鉄筋コンクリート造) 約106.7万円
(2020年は114万円)
約119万円
SRC造(鉄筋鉄骨コンクリート造) 約107.1万円
(2020年は115万円)
約134万円

出典:国土交通省「最新版建築工事費デフレーター
   建築着工統計調査 工事費予定額

※かっこ内は2020年1月~6月までの平均坪単価

一般的には表の下に向かうにつれて坪単価が高くなる傾向がありますが、2015~2020年は東京オリンピック開催が決まってから建築ラッシュがあったため、資材の価格差がほとんどなくなっています。

このように、資材は時期や調達具合によって価格も変動します。ビル建築の予定時期に、国や地域に大きなイベントなどがなければ、表の「実際の坪単価」と「坪単価予定額」の中間を想定しておけば、建築費用に大きな誤差は出ないとお考えください。

たとえば、以下の条件での建築費を算出してみましょう。

  • ワンフロアが100坪 6階建てビルを建築予定

(ア)ビルの延べ床面積  600坪
(イ)構造 SRC構造平均坪単価  107.1万円

建設費 = (ア)延べ床面積坪数 × (イ)坪単価
約6億4,260万円=(ア)600×(イ)107.1万円

 

あなたがお持ちの土地にどのくらいの規模のビル建築が出来るものか、ビル建築ではどのような構造を選ぶべきなのか等は、プロに聞いて確認してみるのが一番です。

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3.ビル建築の運営方法

ビル建築のための資金調達から出来上がったあとの管理まで、どのようなビルの運営方法があるのかもあらかじめ把握しておきましょう。以下に、タイプ別ビル建築と運営方法をまとめました。

3-1.ご自分で経営するタイプ

ビル建設予定地のオーナー自身が、資金を調達します。オーナーが指定した建設会社に施工させ、入居者・テナント募集は不動産会社に任せてビル運営する方式で、最も一般的な方法です。

ビル建築の目的と収益計算さえハッキリしていれば、お持ちの土地の大小を問わずにビル建築がスタートでき、なおかつ成功しやすいタイプです。

3-1-1.ご自分で経営するタイプのメリット

  • オーナーはビル建築の企画から事業運営までの全てに関わることができ、決定権もオーナーにある
  • ビル経営の収益はすべてオーナーのものであり、ビル経営が順調にいけば、オーナーの資産が増える

3-1-2.ご自分で経営するタイプのデメリット

  • ビル建築と運営の全てのリスクをオーナーが負うことになる

<デメリット対策>
施工経験が豊富で、信頼できる不動産会社と建設会社から設計プランをもらいます。また、金融機関を説得できるだけのしっかりした事業プランも必要です。想定するテナント特定はビル建築後の事業運営の要になりますので、お持ちの土地周辺のマーケティングなどをもとに、しっかりしとした収支計画を提案できるプランを選べば、大きなリスクを回避できます。

3-2.借り上げて運営してもらうタイプ

サブリースと言われる運営スタイルです。オーナーが自分で資金を調達してビルを建築し、その後は不動産会社などのサブリース専門会社がオーナーのビル物件全てを一括で借り上げ、その代りにオーナーには一定収入を保証する方法です。一定収入の保証額はビルが満室になった時の8~9割くらいになります。

自分で経営するタイプのオーナーと比べると、プランの段階でサブリース専門会社の意見も取り入れておく必要があるため、総じて建築費が高くなる傾向があります。また収入保証は長期保証ではなく、数年ごとに運営状態によって保証額の見直しによって徐々に減額されていく傾向があります。

将来的に手に入る収入が減る可能性があるため、サブリースは良いことだけではありませんが、ビルの建築後にはすべての運営を丸ごとおまかせでき、面倒くさいことを全部やってもらえる楽な方法という意味で、サブリースという選択肢があります。

3-2-1.借り上げて運営してもらうタイプのメリット

  • 保証額が長期保証であれば、ビルの建築後は一定収入がサブリース会社から支払われ続けるので、比較的長期の安定収入を得られる
  • サブリース会社によるビル一括借り上げなので、ビル建築後にオーナーが入居者募集・賃貸管理などのビル運営に関する事業をする必要がなく非常にラク

3-2-2.借り上げて運営してもらうタイプのデメリット

  • サブリースだと、満室経営でも手取りは8~9割程度に減る
  • 経営状態に関係なく、ビルの経年や減価償却率などを基準に、保証賃料が定期的に減額される傾向がある
  • サブリース会社の指示通りにメンテナンス・修繕を行わないと、保証賃料の減額、契約解除になることがある。さらに、違約金を請求されるリスクもある

<デメリット対策>
ビルを建築する場所が1章で説明をしたようなビル建築に向いている環境の場合は、ビルの建築後は常に満室になる可能性があります。そのような土地をお持ちの場合は、サブリースにするよりもオーナーがご自身でビル経営をし、管理だけを不動産管理会社にお任せする方がよいかもしれません。サブリース契約を前提にビル建築をする場合は、賃料保証を長期(10~20年単位)で更新が出来るように先に交渉提案をしてみてください。

4.おすすめビル建築4タイプ 難易度別土地活用方法

おすすめビル建築4タイプ 難易度別土地活用方法 ビル外観イメージ本章では、ビル建築をお考えのオーナー様が、お持ちの土地をどのようなタイプのビルにして活用できるのかの参考アイデアとして、ビル建築と運営の難易度別に4タイプのビルを紹介します。

  1. 商業系ビル
  2. オフィス系ビル
  3. 賃貸住居系ビル
  4. 介護・保育・メディカル系ビル

4-1商業系ビル

ビルの中に、オフィス(事務所)タイプ以外のテナントを入れるタイプです。

ビルの種類 収益性の高さ 初期投資額の多さ ビル経営の難易度
商業ビル(雑居ビル) ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆
ロードサイド店舗 ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆
駅前商店街ビル ☆☆ ☆☆ ☆☆☆

4-1-1.商業用ビル(雑居ビル)

都心部の駅前で、有名な繁華街にあるような、ビルの中にいろんなタイプの業種が入っているビルです。都内または都心部の一等地と呼ばれる場所であれば、1階部分には有名なブランド店やファッション店の入店が期待できます。地方都市は駅前であれば大手のパチンコ・カラオケ・居酒屋・消費者金融などが入店します。

家賃設定を高くできるため、収益性は高いといえます。ただし、ビル建築の際には、同じ立地にあるビルよりも設備や見た目なども良くする必要があり、初期費用は多くなる傾向があります。また、駅前でも、相当に立地条件が良くないと、テナントの入れ替わりが激しくなる傾向があるため、安定経営にはテクニックが必要です。

地元の営業力と提案力のある不動管理会社と提携をし、募集審査を厳しくすることで退去リスクを下げることが出来ます。将来、周辺環境の変化などにより、路面店以外のテナントが決まらなくなるケースを想定し、配管などを住居などほかの目的としても使用できるようにしておくことも建築計画の段階で盛り込んでおきましょう。

4-1-2.ロードサイド店舗

ロードサイド店舗とは、国道や車通りの多い通りに面したビルで、例えば大通り沿いのスーパーマーケットと医療施設が入った駐車場付きの建物のことです。車付けが良いことから商業ビルとしても、複合施設としても利用できます。土地の条件としてはある程度の駐車場数が確保できる広さが必要なため、300~500坪はあると理想的です。

土地が大型道路に面していることが重要です。ビル建築には頑丈な作りと、どのようなテナントにも対応できるビル設備が必要なので初期投資はかかりますが、スケルトンというがらんどうの状態でテナント募集が出来ますので、経営管理は比較的ラクと言えます。

人気店や話題のお店が入ってくれれば大勢の人が集まってきますので、ほかのテナント募集にも苦労が要らなくなります。逆に、目玉になるテナントがない場合、テナント退去が続き、シャッター商店街のようなビルになってしまうことがあります。

営業力のある不動産管理会社と提携をするか、一つの企業または会社にビル施設を丸ごと貸してしまうようにすれば、管理も楽ですし、個々のテナントの心配もする必要がなくなります。また、ロードサイト型の店舗はビル形式でなくても運営できますので、収益を得やすいプランを探してみることをおすすめします。

4-1-3.駅前商店街のビル

大規模な繁華街ではないが、駅前に隣接した商店街にあるビルのことです。路面店はすぐ埋まりますが、2階以上はテナント入居が難しいため、4階以下の低層ビルでもエレベーター設置をし、ゲストを流入させるための入り口付近の作り方(バギーや車いす対応など)などにも工夫やアイデアが必要になります。ご自身がお住まいの地区やお持ちの土地がある商店街で、人の賑わいのあるビルをよく観察してみると良いかもしれません。

大規模な繁華街と違って歩行者用道路を大きくとってはいないため、商店街の中で遠くからお店を見つけることが難しく、2階以上にテナントが入る可能性は低くなります。テナントの業務内容や企業イメージにこだわりを持たず、周辺相場に合わせた家賃設定であれば無難な経営が出来ます。

ビルの規模は、その商店街の人通りやバスや電車の昇降客数をもとにしっかりとしたマーケティングをしてくれている設計プランから選んでください。

4-2.オフィス系ビル

ビジネス用のオフィス、事務所などをビルに入居させるタイプです。

ビルの種類 収益性の高さ 投資額の多さ 経営の難易度
シェアオフィス・スモールオフィス ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆
テナントオフィス ☆☆☆ ☆☆☆

 

ネット普及とコロナ禍によるリモートワーク推進によって、一気に需要が増えてきたタイプのオフィスです。一昔前のスモールオフィスは、スモールと言っても30坪程度の広さがありましたが、これから必要とされるのはカラオケボックスの個室レベルの広さで、更に衛生環境の良い小さなオフィスです。

ネット普及により20代での起業も珍しいことではなくなってきていますので、小さなオフィスはネット環境と衛生設備が良ければビジネス拠点や本社機能としてのオフィス需要があります。

1オフィスあたりの面積が小さいため家賃設定も低く、テナントの経営状態にも大きく左右されません。さらに長期で安定したテナント確保をするためには、オフィスのシェア使用(複数の会社による合同使用)や簡易なリフォームなどがしやすい仕様にするなど、時代に必要なタイプのオフィスを提供し続ける必要があり、経営センスや判断力が問われることになります。

また、最初からスモールオフィス前提でビル建築を計画した場合、金融機関がどうとらえるかは融資先の担当者によって判断が変わってきます。コロナ以後は、窓や開口部が複数あることなど3密を避けることができる工夫があると、リモートワークを家でしづらい会社員が自分用の超小規模オフィスとして利用したいという潜在ニーズや、企業の遠隔オフィスのニーズに応えることが出来ます。

4-2-2.テナントオフィス

いわゆる昔からあるオフィスビル経営のことです。ただし、コロナによるリモートワーク推進以後は大規模なオフィス需要は減っていく傾向にあります。

都心部ではオフィスビルはすでに供給過多気味ですので、今からの参入はかなり難しいと言えます。小~中規模のオフィスビルで低層階にクリニック、中層階以上はオフィスにするようなタイプであれば、地域によっては需要があるでしょう。

ただし、経営状態が少しでも悪くなると早期に退去する傾向がありますので、オフィステナントの長期安定確保は難しく、経営も難しいでしょう。

4-3.賃貸住居用ビル

ビルであるものの、賃貸マンションにもなっているタイプです。

ビルの種類 収益性の高さ 投資額の多さ 経営の難易度
1棟賃貸駅前
ワンルームマンションビル
☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆☆
ビジネスホテル ☆☆ ☆☆☆

4-3-1.1棟賃貸駅前ワンルームマンション

駅前にあるビルですが、全室がワンルームになっているタイプのマンションです。部屋を住居専用に指定しているわけではないので、入居者が自室としても、小型のオフィスなどとしても使える点がマンションと違います。1階部分にコンビニやコインランドリーなどが入っていて利便性を重要視しています。

ビル階数を高くする場合は、ある程度の土地面積がないと、エレベーター設置と非常階段の確保で、実際に使用できる部分はほとんどなくなってしまいます。

駅の周辺はワンルームマンションも供給過多気味のため、駅前という便利さ以外で、設備の良さや防音やセキュリティなどの付加価値をつける必要があるため、初期投資額は多くなる傾向がありますが、入居状況はその投資額に見合うことになります。

4-3-2.ビジネスホテル

電車・空港などから近い、近隣に有名な観光地があるなど、ある程度の宿泊客数が見込め、お持ちの土地の建築条件が揃えば、ビジネスホテルでのビル経営も検討の価値があります。

日本にはインバウンドを基本にした国家戦略がありますので、国内でのビジネス利用以外にも、外国人観光客による清潔で安全なB&B(ベッド&ブレックファースト)ホテルとしての需要が長く続きますので、今後も比較的将来性のあるビルになります。

旅館業法の規定でホテルの部屋は、公衆衛生の確保に1室あたり9平米(約3坪)以上、安定経営の確保のために部屋は10室以上用意する必要があります。10室で約27~30坪程度の延床面積が必要になり、部屋以外にフロント・ロビー・廊下・階段・共用トイレ、場所によっては駐車場数台の必要もありますので、最低でもおおよそ50~60坪の広さの土地が必要です。

参考:厚生労働省「PDF旅館業に関する規制について

運営する部屋数が多いほどビル建築の総費用はかかりますが、同時に費用対効果も良くなりますので、最低で30室、理想は100室以上ある方が経営は楽になります。部屋数を何個用意できるかは土地の容積率でわかります。ビル建築後の運営方法は、土地オーナーであれば、以下の3つのどのタイプでも選択できます。

・一括借り上げ(サブリース)

ビル建築の総工費をオーナーが負担し、運営は専門会社に任せます。土地建物を全て賃貸に出すことになり、その賃料をオーナーが得るタイプの不動産賃貸業になります。

・オーナー直営

ビル建築と運営方針をオーナー決定で行います。ホテル運営そのものは専門会社に代行をしてもらいます。ホテル運営が軌道に乗った場合、オーナーの資産は飛躍的に増えていきます。

・コンサルティング方式

ホテル会社のフランチャイズに加盟して自分で運営をする方式です。コンビニエンスストアのフランチャイズと似ています。
すでに名前の通ったホテル名とそのブランド力、ホテル運営ノウハウなどを使えますので、比較的経営は楽です。しかし年間フランチャイズ契約料を支払う必要があり、運営がうまくいかないと、契約料が重くのしかかります。

ただし、世界情勢などによってはビジネス利用や観光客の流入が少なくなることもあるため、ビジネスホテルの需要が冷え込む時期があることも想定しておく必要があります。

4-4.介護・保育・メディカル系

ビルの種類 収益性の高さ 投資額の多さ 経営の難易度
メディカルビル ☆☆☆ ☆☆☆ ☆☆
保育園 幼稚園 ☆☆ ☆☆ ☆☆

4-4-1.メディカルビル

外科・内科などの医療クリニック、眼科、歯科、調剤薬局などの医療系テナントを入れるタイプのビルです。一つのビルに入ったクリニック同士が総合病院のように互いにビル全体の機能を補完しあうため、利用者も入居者にもメリットがあります。また、医療系は一度開業すると場所を転々とはしない傾向があり、比較的安定したテナント運営になります。

クリニック系はすべて、精密機械・重量機材などを使用しますので、しっかりした作りのビルを建築しておく必要があります。特に大きな重量の機材を置いても安心な床と、医療器具のための大容量電源、耐震免震対策は重要です。

また、身体に不調がある方が車いすや担架キャスターで移動できる広めのエレベーター設置、車での送迎、救急車搬送が出来る駐車場が必要です。そのため、ビル建築の初期投資としては大きめですが、代わりに一度入居して患者さんがつくと、テナントが移動をしなくなりますので経営は安定します。

4-4-2.保育園や私立の塾

私立の保育園や私立の塾などをビル内で運営します。保育園には認可保育園と無認可保育園、塾には塾以外の学童保育のような機能を持つものがあります。特に、保育園は中程度の都市部であれば常に需要があります。

・認可保育園

国の認可を受けている保育園です。都心部では慢性的に保育園不足ということもあり、多少、立地が悪くても人が殺到します。いったん、入園すれば次の候補も少ないため、撤退リスクも低く安定したテナントです。ただし、認可保育園は補助金事業のため、土地条件が良くても高額家賃設定はできず、収益性はそれほど高くはありません。

・無認可保育園や私立の塾

認可の保育園同様に「子供を一定時間預かる場所」ではありますが、補助金などもないので普通のテナント入居と同じ扱いになります。都心・駅近などの立地条件が揃えば、周辺相場と同等のテナント収入が期待できます。

昨今は子供の預かり時に英会話のみで保育をするなど、さまざまな英才教育を目的とした保育園や私立塾の人気があります。しかしながら、子供が小学校に入るまでの期間しか利用しないことや、優良な認可保育園が近隣に複数出来ると経営が難しくなり、経営は安定しているとは言えません。

土地活用を検討している地域に、未就学児が多いかは判断の重要なポイントになります。また、地域全体に保育園が不足していれば、複数の認可保育園の誘致や、私塾形式の預り所などをテナントとして入れることが出来ます。

また、ビルのすべてをテナントにしなくても、低層階に保育所や私立塾などを入れ、中~上層階を小規模ファミリー向けの住居にするなど、地域の需要に合ったことを時代に沿って適宜にやっていけば、経営はそこまで難しくありません。

まとめ

ビル経営に関した情報を総合的にまとめました。土地活用としてのビル建築に向いている土地、建築費はいくらくらいかかるのか、どんなタイプのビルがあるのかなどのイメージがつかめたのではないでしょうか。
ご自身がお持ちの土地でビル建築をもう少し前向きに考えてみたいと思った場合は、まずは不動産の専門家にビルの設計プランを複数出してもらい、幅広い視点で検討してみるのが良いでしょう。

本記事の掲載内容は、最終更新日時点での情報です。
制度や法律については、改正等で内容に変更がある場合もございます。

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