これで完璧!基礎から応用まで分かるアパートローン大辞典

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土地活用において、アパート経営は有効な選択肢になります。戸建住宅しか建てられない規制のあるエリアであってもアパートなら建築可能です。

ただ、いざアパートを建築しようとすると、お金のことが気になる方も多いのではないでしょうか。

アパートを建築する際、銀行から借りるローンを「アパートローン」と呼びます。アパートローンは住宅ローンとは異なる部分も多いです。

住宅ローンしか借りたことのない人であれば、はじめてアパートローンを組もうとすると、少し戸惑うこともあるかもしれません。アパートローンを借りる前に、基礎知識をしっかりと身につけておく必要があります。

今回の記事は、はじめてアパートを建築する人向けに、アパートローンについて詳しく解説いたします。

ぜひ最後までお読みいただき、ご参考にしてください。

1. アパートローンの特徴

1-1. 住宅ローンとの違い

アパートローンは住宅ローンのように借りやすくはありません。

住宅ローンは、国民が住宅を取得しやすくなるように国の様々なバックアップもあり、政策的に借りやすいローンになっています。住宅ローンは金利も安く、審査も比較的緩いです。

一方でアパートローンは、金利も住宅ローンより高く、銀行によっても相当の開きがあります。土地建物価格に対して借りることのできる範囲も銀行によって異なります。

アパートローンには、例えば住宅ローンに見られる「住宅ローン控除」のように、借りやすくなるような国の政策はありません。

銀行は、住宅ローンとアパートローンでは、返済原資が異なるという見方をしています。

住宅ローンの返済原資は、借りる人の給与になります。そのため、大企業や公務員といった安定した給料がもらえる人、もしくは医者などの職業の人等の評価が高くなります。

ただ、大企業に勤めていたとしてもすぐに辞められては困ります。そこで本人の勤続年数もチェックされます。

勤続年数の審査基準としては3年以上です。通常、3年以上勤めている人であれば、辞めない人という判断がなされます。

また、住宅ローンは本人が働いて返します。そのため、本人の健康状態も審査項目になります。一般的に、健康状態に問題が無ければ、団体信用生命保険にも加入します。最悪の場合、保険金で住宅ローンを返済することになります。

一方で、アパートローンの返済原資は、アパートの収益力です。そのため良い物件であれば貸し出し、悪い物件であれば融資が厳しくなるというのが基本姿勢です。本人についても審査を受けますが、まずは最も重要なのはアパートの収益力です。

良いアパートとは、立地が良く、築年数の浅い物件です。このようなアパートは空室リスクも少なく、また修繕費も少ないため、収益力が高いです。

それに対して悪いアパートとは、立地が悪く、築年数の古い物件です。賃料が安いことに加え、空室リスクも高く、さらに修繕費もたくさん発生するため、収益力が低いです。

リスクの高い物件であれば、そもそもアパートローンの融資が通らないという場合もあります。

尚、アパートローンの場合、銀行は物件以外に、本人の資産状況も審査の対象としています。例えば、他に土地を持っている資産家のような人であれば、良い条件で借りることができます。

極端な例を言えば、大企業に勤めるエリートサラリーマンよりも、資産家の放蕩息子の方がアパートローンは借りやすいと言えます。別に放蕩息子がローンを返すわけではないからです。

銀行からしてみると、仮にアパート経営が失敗しても、資産家なら他の不動産を売却することで返済が可能であるため、融資しやすいということになります。

また、既にアパート経営の実績のある人は借りやすいという傾向があります。銀行からすると、アパート経営の実績のある人の方が、信頼できるためです。

これから初めてアパートローンを借りる人は、初回が最も高い壁であるということを認識しておく必要があります。

アパートローンでは、「物件の収益力と本人の資産状況」が重視されます。住宅ローンを簡単に借りることができた人でも、アパートローンを簡単に借りられるとは限らないということを理解しておきましょう。

1-2. 2017年以降の傾向

2018年2月時点においては、アパートローンは少しずつ借りにくくなっている傾向にあります。それは2016年12月に金融庁がアパートローンに対して監視を強化するかん口令を敷いたためです。

金融庁は銀行の監督官庁です。銀行は金融庁の意向には従わざるを得ません。

アパートローンに関しては、2年前と今では全く状況が異なります。2017年以降はアパートローンの金利は高くなり、頭金も必要になるなど、借りにくくなっているという点に注意が必要です。

アパートローンが厳しくなった背景には、アパートの供給過剰が原因です。供給過剰の原因は、2015年1月からの改正された相続税法の強化にあります。

基礎控除額が従来よりも4割下がったことから相続税の課税対象者が増えました。改正前の相続税の納税義務者は全体の4%程度しかいませんでしたが、改正後は8%程度になっていると言われています。

単純に、相続対策でアパートを建築しようと考える人が、2倍になったということになります。アパートの建築市場が2倍に膨らんだため、結果的に短期間でアパートが急増する原因となってしまいました。

郊外では、人口の減少とは無関係にアパートの建築が増えています。それによって既存のアパートは大打撃を受け、空室が大きく発生するような事態になりました。

金融庁の方でもこのような状況を危惧し、「安易にアパートローンを融資しないように」と各銀行に対して注意を促ようになったのです。

そのため、2018年2月時点では、アパートローンは借りにくくなっているということを十分に認識しておきましょう。

2. アパートローンを借りる2つの目的

アパートローンは「お金を借りる目的」をしっかりと明確にしておくべきです。金利も高くなってきており、安易に「お金がないから」という理由だけで借りると損をしてしまいます。

そこで次にアパートローンを借りる2つの目的について解説します。

2-1. 相続対策のため

相続対策でアパート建築をする人は、アパートローンを借りること自体に意味があります。アパートローンで負債を抱えれば、その分、相続財産が減額されるためです。

建物の相続税評価額は、請負工事金額の50~60%となります。アパートのような賃貸物件は、借家権割合による評価減というものが発生し、評価額がさらに30%減額されます。つまりアパートの建物評価額は、請負工事金額の35~42%となります。

仮に、5,000万円の現金を持っている場合、その現金でアパートを建てるだけでも、資産の評価額としては約2,000万円(1,750万円~2,100万円程度)になります。

このように持っている現金をアパートに変えるだけでも相続対策になりますが、アパートローンを使えば、さらに相続税を節税できることになります。

アパートローンは、マイナスの現金です。よって相続税評価額もプラスの現金の場合と同様に、ローンの金額がそのままマイナスの相続税評価額となります。

例えば、アパートローンを5,000万円借りてアパートを建てた場合、建物の評価額は約2,000万円になります。さらにマイナスの現金であるアパートローンが▲5,000万円あるため、相続税評価額としては▲3,000万円(=2,000万円-5,000万円)となります。

つまり土地などの他の資産まで減額してくれる効果があります。アパートローンを使えば、マイナスの資産ができるため、相続税対策となるのです。

2-2. 自己資金に対する利回りを上げるため

ではアパートローンは相続対策以外では組む意味はないのでしょうか?
そんなことはありません。

アパートローンには自己資金に対する利回りを上げるという効果があります。そこで次に自己資金に対する利回りを上げる効果について解説します。

アパートローンのような借入金を用いると、自己資金に対する利回りを上げることができます。これを「レバレッジ効果」と呼びます。レバレッジとは「てこ」という意味です。

ここで、利回りとは投資額に対する収益の割合を指します。収益とは収入から費用を差し引いたものです。

アパートのような不動産投資では、収入から費用を差し引いた純収益をNOI(Net Operating Incomeの略)と呼びます。投資額に対するNOIの割合をNOI利回りと呼びます。

例えば、Aさんが自己資金を3,000万円持っているとします。この自己資金を全て使い、3,000万円でNOI利回りが5%のアパートを建築します。この時、Aさんの得られるNOIは年間で150万円(=3,000万円×5%)です。

次に、Aさんが同じNOI利回り5%の1億円のアパートを建築することを考えます。Aさんの自己資金は3,000万円ですので、7,000万円をアパートローンで借りることになります。

7,000万円を2.0%の固定金利で35年間借りるとします。元利均等返済(元本返済額と利息の合計が毎月一定額になる返済方法)で返済する場合、返済金額は年間約278万円となります。

1億円のアパートでNOI利回り5%の場合、NOIは年間で500万円になります。さらに、ここから借入金の返済額約278万円を差し引くと、約222万円が残ります。

手元に残る約222万円は自己資金3,000万円に対しては約7.4%の利回りとなります。

元々、全額自己資金でアパートを建築すると、5%の利回りしか得られなかったものが、アパートローンを使うことによって自己資金に対して7.4%が得られるようになりました。

つまり同じ3,000万円で稼ぐにも、自己資金だけだと150万円しか稼げないのに対し、アパートローンを使えば約222万円も稼げることになります。これが「レバレッジ効果」です。

このようにアパートローンは、自己資金に対する利回りを向上させてくれます。レバレッジ効果は、発想が自己資金ありきというのがポイントです。

同じ自己資金を使って、より多く稼ぐためにアパートローンを利用するのであって、決してお金が無いからアパートローンを利用するという考えではありません。

これからアパート経営をする上で、この考え方はとても重要です。「アパートローンを借りたら儲からない」ではなく、「アパートローンを借りるから儲かる という考え方です。

今ある自己資金で効率よく稼ぐことを目的として、あえてアパートローンを借りるという考え方をしっかりと理解しておきましょう。

但し、レバレッジ効果にはカラクリがあります。前提としてはNOI利回りがアパートローンの金利よりも高いということが条件です。

NOI利回りと金利との差をイールドギャップと呼びますが、イールドギャップが十分にあることがレバレッジ効果を得るためには必要です。

金利が高くなればレバレッジ効果を得ることは難しくなります。2017年以降はアパートローンの金利が高くなっているため、レバレッジ効果は得にくくなる傾向になります。

金利がNOI利回りよりも高くなると、逆レバレッジ効果というものが発生します。逆レバレッジ効果は、アパートを運用すればするほど儲からなくなるという現象です。

アパートローンを利用すると、自己資金に対する利回りは上がりますが、金利が高い場合には逆レバレッジ効果も起きうるため、注意が必要になります。

3. アパートローンの金利

では、アパートローンの金利はどの程度なのでしょうか。そこで次に気になるアパートローンの金利についてご紹介します。

2018年2月においては、アパートローンの変動金利は2~5%程度です。かなり幅があります。しかもアパートローンの金利は同じ銀行であっても借りる人によって異なります。

例えば、住宅ローンの金利は銀行によって多少の差はあるものの、同じ銀行であれば金利は人によって差が出ることはありません。

アパートローンは、「人」も「物件」も両方考慮されるため、同じ銀行でも人によって金利は異なります。

アパート経営の実績があり、他にも物件を持っているような人であれば、2%台で借りることが可能です。2年ほど前なら、このような人は1%で借りることができていましたが、金融庁の監視強化によって、このような人でもプラス1%ほど金利が上がってきています。

それに対して、はじめてアパート経営を始めようとする人は、4~5%程度になっています。初心者が借りる金利としては、正直言うとかなり高いです。

現在、金融庁の意向としては、なるべくアパートを増やさない方向に政策の舵が切られています。この金利の高さは、意図的に作られている壁です。

また、最近の傾向としては、銀行は金利の高さだけではなく、頭金も要求するようになってきています。厳しくなる以前は、建物代金だけであれば、頭金なしのフルローンで組める銀行は多くありました。

最近は、最低でも頭金は建物代金の10%あることは求められます。これもあえて作られている障壁です。金融庁のメッセージとしては、「頭金を十分に用意できないような人は、アパート経営は諦めてください」と言っていることになります。

これからアパート経営をはじめようとしている人の中には、金融庁の政策が意地悪に感じる方も多いかもしれません。しかしながら、金融庁の意向はあながち間違っているわけでもありません。

アパートは供給過剰になりつつあるため、金融庁はアパート経営に慣れていない人を、壁を造ることで守ってくれているとも言えます。

金利を高くすることや頭金を求めるということは、アパート経営を断念させるための障壁です。投資をするにあたっては、「無理はしない」という冷静な選択肢を常に持っておくようにしましょう。

4. アパートローンの融資基準

4-1. 3つの融資基準

アパートローンを借りる際、銀行が審査する融資基準は主に以下の3つの点です。

  1. アパートの収益性
  2. アパートの資産価値
  3. 融資を受ける人の収入

4-1-1. アパートの収益性

最初に投資対象の収益性について解説します。

アパートの収益性とは、表現を変えると利回りのことになります。低過ぎる利回りについては、融資の判断が厳しくなります。

新築アパートの場合、賃料は基本的には一番高い設定となっているはずです。そのため、利回りを決定するのは土地建物の投資額になります。

さらに元々土地を持っている人であれば、利回りを決定するのは建物価格です。高過ぎる建築費の場合は利回りが低くなります。アパートの収益性を確保するためには、適正な建築工事費で請負工事契約を締結することが必要となります。

一方で、土地から購入してアパートを建築する場合は、適正な利回りを確保する難易度が上がります。建物の請負工事金額については、複数のハウスメーカーから相見積を取ることで、ある程度のコストコントロールが可能です。

しかしながら、土地の購入については、相見積によって安く抑えるということはできません。良い土地であっても、高く購入してしまえば、利回りが低過ぎて返済リスクが高くなります。

良い土地でも極力、安く購入することに努めるのが、アパートの収益性を上げるポイントになります。

4-1-2. アパートの資産価値

次にアパートの資産価値について解説します。

アパートの資産価値は、アパートの収益性とは相反する話になります。資産価値と収益性をともに満足させる物件というのは、難しいことです。

例えば、土地から購入してアパートを建築することを考えます。安い土地を購入すれば、収益性は高くなります。

安い土地というのは、往々にして駅から遠く、立地条件の悪いような土地が多いです。このような立地にある物件は、収益性は高いですが資産価値としては低くなります。

それに対し、都心部で駅に近いような土地であれば、土地価格は高いため、収益性は低くなってしまいます。ただ、資産価値としては高いです。

銀行は、収益性も高く、資産価値も高い物件に融資をしたがります。しかしながら、収益性が高く、かつ、資産価値も高い物件を実際に購入することはなかなかできません。

そのため、収益性資産価値の両方を確保するには、ある程度のバランスが取れていることが重要になります。

銀行も都心部で立地の良い物件は、利回りは低いものということを理解しています。また逆に立地の悪い物件であれば、それなりに利回りが高くないと融資をしてくれません。

資産価値の高い物件であれば利回りが低く、また資産価値の低い物件であれば利回りは高いというのが基本です。

但し、立地の良い資産価値の高い物件であっても、低過ぎる利回りは融資が下りにくくなります。その立地に見合った適切な利回りが確保されていることが重要です。

4-1-3. 融資を受ける人の収入

3つ目に、融資を受け得る人の収入について解説します。

アパートローンの返済原資はアパートから得られる収益となります。そのため、本人の収入は原則関係ありません。

しかしながら、金融機関としては万が一のことを考え「融資を受ける人の収入」も審査の対象としています。この点は、放蕩息子よりも大企業に勤めているサラリーマンの方が有利です。

但し、重要なのは「投資対象の収益性」と「投資対象の資産価値」の2つです。「融資を受ける人の収入」はあくまでも副次的な要素であるということを理解しておきましょう。

4-2. 有利な条件を引き出すポイント

このような融資基準を踏まえ、どのようにしたら有利な条件を引き出せるのでしょうか。
そこで次に有利な条件を引き出すポイントを解説します。

有利な融資条件を引き出すためには、アパートの「収益性」と「資産価値」のバランスがとれていることが必要です。元々土地を持っている人であれば、アパートの建築費を抑え、適切な利回りを確保するということがポイントになります。

アパートの建築費を抑えるには、複数の企業へプラン請求を行い、収益性の高いプランを選択することが効果的です。

マンションディベロッパーでさえも、マンション建築をする際は、複数のゼネコンから相見積を取っています。複数の会社比較は、プロの不動産会社でも必ず行うステップです。

プロの不動産会社は、建築知識や価格を減額するノウハウを有しています。それでも、複数のゼネコンから相見積は取ります。

はじめてアパート投資をする人であれば、建築知識や価格を減額するノウハウは乏しいはずです。個人投資家は、なおさら複数プラン比較を行うべきなのです。

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7社から取ったプランを各社営業マンの説明をしっかり聞いて決定すれば、銀行に対しても適切な建築費であることを説明することができます。

建築費に関しては、毎年のように相場が変化しています。銀行の担当者が常に建築費の相場を把握しているわけではありません。

複数のプランから比較検証した上で決めていることが分かれば、銀行の担当者にも適切な投資金額であることが伝わりやすいです。

一括プラン請求を上手く活用して、アパートローンで有利な条件を引き出しましょう。

5. 借入額の目安

ではアパートローンはいくらくらい借りることができるのでしょうか。
そこで次に借入額の目安について紹介します。

アパートローンの審査基準に「融資を受ける人の収入」がありました。「融資を受ける人の収入」は審査ポイントとしては副次的な要素でしたが、借入可能額に関しては重要な判断要素になります。

アパートローンでは、借入可能額は年収の10倍~30倍が目安となっています。また、銀行自身が、融資額の上限を1億円~3億円の範囲と定めていることも多いです。

つまり、年収1,000万円の人であれば、上限を1億円と定めている銀行であれば借入可能額は年収の10倍、上限を3億円と定めている銀行であれば借入可能額は年収の30倍ということになります。

年収倍率としては、概ね10倍~30倍であり、借入の上限額は1億円~3億円ということになります。

金利については、本人の資産状況を重視すると述べましたが、融資額については、本人の収入も重視されます。資産を持っていない人であっても、年収の多い人は借りられる額は大きいということになります。

但し、借りることのできる範囲については、銀行によって異なります。「建物投資金額のみ」とする銀行もあれば、「土地と建物の合計額の70%以内」とする銀行もあります。

アパートローンを組むときは、融資額の他、融資できる範囲も確認する必要があります。

6. 住宅ローンを借りている人の注意点

収入に関連し、サラリーマンの方は住宅ローンを借りている人も多いです。住宅ローンを借りている人は借入可能額に影響はないのでしょうか。
そこで次に宅ローンを借りている人の注意点について見ていきます。

住宅ローンを組んでいる人でもアパートローンを組むことは可能です。但し、借りることのできる金額は、住宅ローンの残債分だけ減ることになります。

そのため、住宅ローンを組んでいる人は、アパートローンを組む場合、少し不利になります。

例えば、住宅ローンの無い人がアパートローンを3億円借りることのできる銀行があるとします。このような銀行では、住宅ローン残債が3,000万円残っているような人がアパートローンを借りようとすると、2.7億円までしか借りることができないということになります。

なぜこのような措置が取られているかと言うと、銀行は最悪のケースを想定しているためです。住宅ローンを抱えている人は、アパートローンを抱えることで、多重債務者の状態になります。

万が一、アパートに入居者が全く入らないケースが発生すると、給料の中から住宅ローンとアパートローンの2つのローンを返さなければいけなくなることになります。

もちろん、住宅ローンを抱えていない人でも、アパートに入居者が全く入らないケースは想定することはできます。しかしながら、住宅ローンを抱えていない人であれば、給料の中からアパートローンだけを返せばそれで済みます。

最悪のケースを考えた場合、住宅ローンを抱えている人と抱えていない人の条件を同じくするために、住宅ローン残債分は借りることができない仕組みとなっているのです。

7. 適切な返済比率

借入可能額があると言っても、目いっぱい借りることが果たして適正なのかどうかは別問題です。アパートローンにも適切な返済比率が存在します。

そこで次に適切な返済比率について解説します。

アパートローンの適切な返済比率は、年間収入の50%が目安とされています。数字で示すと50%以内ですが、別の表現をすると、「減価償却費以内」ということにもなります。

上述したアパートの純収益を表すNOI(Net Operating Income)ですが、NOIの費用項目の中には減価償却費が含まれません。

減価償却費とは、建物の取得原価を毎年機械的に費用として配分していく会計上の費用です。実際にお金が支出されるわけではありませんが、会計上費用として扱われるため、節税効果があります。

減価償却費は、新築当初では、概ね賃料収入の50%程度となります。

アパート経営で課税対象となる不動産所得(利益)はNOIから減価償却費を引いたものになります。

不動産所得 = NOI - 減価償却費

厳密な話は置いておいて、とりあえず税金は上式で計算される不動産所得に発生するものと理解してください。そうすると、借入金の返済がない場合に手元に残るお金は以下の通りになります。

手元に残るお金 = 経常利益 + 減価償却費 - 税金

さらに借入金の返済があると、手元に残るお金は以下のようになります。

手元に残るお金 = 経常利益 + 減価償却費 - 税金 - 借入金返済額

もし、借入金の返済額が賃料収入に対して50%程度であれば、ちょうど減価償却費と相殺される形になります。つまり、手元に残るお金は税引後の利益になります。

手元に残るお金 = 経常利益 + 減価償却費 - 税金 - 借入金返済額
経常利益 - 税金
税引後利益

アパートローンを借りる金額の目安としては、返済率が50%以内になるようにしましょう。

8. アパートローンでは借りることのできない諸経費

最後にアパートローンでは借りることのできない諸経費部分について見ていきます。

アパート建築には以下のような諸経費も発生します。諸経費についてはアパートローンで借りることはできません。

アパート建築に必要な諸経費
  • 水道分担金※
  • 火災保険料(一括払いする場合)
  • 表示・保存登記費用
  • 抵当権設定登記費用
  • 印紙税
  • 不動産取得税
  • アパートローン融資諸経費

※水道分担金とは新たに水道メーターを設置する場合に市区町村に収める費用です。開発負担金、開発分担金などとも呼ばれます。

アパート建築に必要な諸経費は、建物価格に対して、概ね5%弱程度です。最低でも諸経費分は自己資金として用意しておきましょう。

まとめ

いかがでしたか?
アパートローンについて見てきました。

アパートローンは相続対策やレバレッジ効果を得るため等、借りることに意味があります。

金利は2~5%程度ですが、2017年以降、アパートローンの条件は厳しくなっている傾向にあります。

収益性」と「資産価値」のバランスが取れたアパートに投資することで有利な条件を引き出すようにしてください。

またアパートローンには借入額にも目安があります。
借り過ぎないように適切な返済比率を維持して健全なアパート経営を行いましょう。

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