木造と鉄骨造徹底比較!アパート経営をはじめる時の選び方

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木造と鉄骨造徹底比較!アパート経営をはじめる時の選び方

土地活用の話を進めていくと、木造や鉄骨造などハウスメーカー各社が得意とする構造のアパートが提案されます。

あるハウスメーカーは鉄骨造を強く推し、別のハウスメーカーは木造の良さをアピールしてくるため、オーナーとしてはどちらを選ぶべきか迷ってしまいます。

木造も鉄骨造も一長一短あり、一方が極端に優れているわけではありません。ただし、大きな差こそないものの、堅牢さや法定耐用年数の違いが少なからずアパート経営に影響を与えています。

そこでこの記事では、木造や鉄骨造がアパート経営に与える影響の違いについて解説致します。最後までお読みいただき、木造と鉄骨造のどちらを採用すべきかの判断に活かして頂けると幸いです。

「土地活用をしたい気持ちは固まっているけれど、難しい話をたくさん読むのは苦手」という方は、この記事をざっくりと大枠で押さえた上で、「HOME4U(ホームフォーユー)土地活用」を使って複数の企業から活用プランの提案を受けてみることをおススメします。
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1.アパートの構造の種類

アパートは、大きく分けると下記4つの構造で建てられています。

  • 木造
  • 軽量鉄骨造
  • 重量鉄骨造
  • 鉄筋コンクリート造(RC造)

今回は、木造と鉄骨をメインに取り上げ、それぞれの構造のメリット・デメリットをご紹介します。

1-1.木造のメリット・デメリット

木造は日本の代表的な建築素材です。メリットは、他の材料に比べて軽く、加工もしやすく、断熱性が良いという点です。材料が国内で調達できるため、古くから日本の建物に多く用いられています。

デメリットは、燃えやすく、虫害を受けやすい、腐朽しやすいという点です。他の構造と比べると耐震性も弱いというデメリットもあります。

1-2. 鉄骨造のメリット・デメリット

鉄骨造のメリット・デメリットアパートには鉄骨造も多く採用されています。

鉄骨造は、鋼材が引っ張りに対して強いというメリットがあります。たわみなど、部材が引っ張られる力に対して強いのが鉄骨です。

一方で、鉄骨は熱に弱いというデメリットがあります。木造のように燃えやすい素材ではないのですが、一定の温度を超すと強度が弱くなります。

ただし、鉄骨は、鉄骨の周りに耐火被覆と呼ばれる素材を施すだけで、安いコストで耐火建築物とすることが可能です。

それに対して、木造は、木材そのものを不燃処理する必要があり、耐火建築物とするには高いコストがかかります。そのため、耐火建築物とするには一般的には鉄骨造を選択することになります。

鉄骨造は、一般的に鉄骨の厚みが6mm未満のものを「軽量鉄骨」、6mm以上のものを「重量鉄骨」と呼んでいます。2階建までのアパートであれば、軽量鉄骨によるアパートが多いです。

尚、この記事では扱いませんが、希に2階建アパートでも鉄筋コンクリート造が採用されている場合もあります。

鉄筋コンクリート造はコストが高くなりますが、耐久性が高いため、台風の多い沖縄等で多く採用されています。

2.建築規制と建物構造

建物の構造は、土地の建築規制によって必然的に決まってしまう場合があります。木造か鉄骨か迷う前に、ある程度土地の建築規制を知っておくと構造の決定がスムーズにできるようになります。

そこでこの章では土地の建築規制と建物構造について解説します。

2-1.防火地域・準防火地域

防火地域・準防火地域建築基準法により、「防火地域」または「準防火地域」と呼ばれる規制が定められている地域があります。防火地域の方が、準防火地域よりも規制が厳しいエリアとなります。

大きい市区町村の場合には、防火地域・準防火地域の情報がホームページで公開されており、インターネットで調べられることもあります。

防火地域や準防火地域は、都市部の主要駅の近辺など、比較的繁華性の高いエリアに指定されることが多いです。繁華性の高い中心市街地では、建物が敷地いっぱいに建築することができ、隣地に近接した状態で建物が建てられています。

建物同士が近接しているエリアでは、火災が発生するとあっという間に周辺に火災が広がってしまう可能性があります。火災時に火災が広がらないようにするためには、建物を耐火構造のある建築物としなければなりません。このような地域は、防火地域または準防火地域に指定され、建物の構造に規制を受けます。

具体的に、防火地域内においては、地階を含む数が3階以上、または延べ床面積が100平米を超える建築物は耐火建築物とする必要があります。また、準防火地域においては地階を除く階数が4階以上、または延べ床面積が1,500平米を超える建築物は耐火建築物とする必要があります。

このように防火地域や準防火地域においては、アパートのような比較的大きな建築物は、必然的に木造が選択肢から外れます。

木造でも、不燃処理をすると耐火建築物として建てることができますが、コストが非常に高くなってしまうため、現実的ではありません。防火地域や準防火地域では、鉄骨造や鉄筋コンクリート造を選択せざるを得ない状況となります。

一方で、防火地域や準防火地域に指定されるようなエリアは、ターミナル駅に近く賃貸需要が高いエリアです。そのため、アパート経営を行うには適した立地と言えます。

防火地域や準防火地域の土地は、賃貸経営には適した土地が多いため、多少割高な建物構造であっても積極的に土地活用をすることをおススメします。

2-2. 用途地域・容積率

用途地域・容積率土地は、都市計画法によって「用途地域」や「容積率」が定められています。用途地域とは建築可能な建物の用途を制限する規制であり、容積率は延べ面積の敷地面積に対する割合のことをいいます。

大きい市区町村の場合には、用途地域・容積率の情報がホームページで公開されており、インターネットで調べられることもあります。

用途地域で店舗の建築が可能なエリアであった場合、1階にコンビニ、2階に住居のようなアパートを建築することもあります。

1階に店舗区画を作る場合、店舗は柱や壁の無い広い空間が必要となります。住居は4畳半や6畳等の小さな部屋を作って壁である程度支えることができますが、店舗区画は小さな部屋の壁で支えるということができません。

店舗区画は小さな部屋によって空間を支えることができないことから、太い梁で広い空間を作ることになります。梁とは柱と柱の上に横たえて建物の重みを受ける材のことです。

梁を太くするには、重量鉄骨などのたわみに強い鋼材が必要となります。よって、1階に店舗区画を設けるようなアパートを建てる場合、構造の選択肢は必然的に重量鉄骨が選ばれることになります。

また、容積率が高く、3階建以上のアパートを建築できるような土地もあります。3階建て以上のアパートとなると、木造も必然的に選択肢から外れ、鉄骨造を選択することになります。

4~5階建てでエレベータを設置するようなアパートになると、重量鉄骨造または鉄筋コンクリート造が選択されます。

このように、建物の構造はどのような建物を建てるかによって、必然的に決まることがあります。店舗区画を作る場合や、3階以上のアパートを建築する場合には、その建物の用途や規模に適した構造を選択することが必要です。

2-3. 土地の広さ

土地の広さは、どのような建物が建てられるかを決める重要な要素となるため、土地の広さによっても構造が必然的に決まることがあります。

特に広い土地でアパート経営を行う場合、3階建てアパートを建築することも多いです。3階建てアパートとなると、主流は鉄骨造となります。

用途地域の中で最も厳しい制限が設けられているのは、第一種低層住居専用地域と呼ばれる用途地域になります。第一種低層住居専用地域は、戸建て住宅が中心となる地域です。

2階建の戸建て住宅が中心であるものの、第一種低層住居専用地域の高さ制限は10mが基本です。住宅の階高は1階あたり3mですので、高さ制限が10mあると、物理的に3階建ても可能となります。

第一種低層住居専用地域で3階建てのアパートを建てる場合、隣地に日影を落とさない等、他の条件もクリアーすることが必要ですが、広い土地の場合には他の条件をクリアーできることがあります。

アパート・マンション経営このように、土地オーナーご自身が2階建のアパートしか建てられないと思っていても、プロが設計すると3階建てのアパートが建てられるような場合もあるのです。3階建てのアパートを建てる場合には、木造は選択肢から除外されることになります。

一方で、土地が非常に狭い狭小地においても、容積率が高い土地では3階建てのアパートを建てることがあります。狭小地で土地を活用する場合でも、鉄骨造が必然的に選択されることがあります。

ベストな建物の選択肢が2階建のアパートに限られる場合、木造か鉄骨造か判断が迫られるようになります。土地活用では、建物の構造を選ぶ前に、まずはその土地の広さから建てられる建物の階数を知る必要があるのです。

3. まずはプラン相談をしてみよう

複数の会社にプランの相談をすることで、その土地に合った建物とその構造について知ることができます。まずは、建物の構造プランを請求してみてください。

アパートの構造は、土地の利用規制や土地の大きさによって、どのようなアパートを建てるのがベストなのかが決まり、それに伴って構造が決まることもあります。

店舗区画を入れるようなアパートや、3階建て以上のアパートを建築する場合は、木造の選択肢は必然的に排除されます。

また、防火地域や準防火地域における一定規模以上のアパートも、木造の選択肢は除かれます。つまり、木造アパートが登場するのは、2階以下のアパートを建築する場合のみということになります。

そこで、まずは木造か鉄骨造かを選択する前に、本当にベストな建物は2階建アパートなのかということを検証することが必要です。

「どうせ2階建のアパートくらいしか建たないだろう」と思っている人は、ぜひプラン検証をするようにして下さい。

構造を選ぶには、ベストな建物が本当に2階建アパートなのか検証することから始めることが重要です。2階建アパートしか建てられないと思っていても、専門家が見たら3階建てアパートや1階に店舗を入れるアパートが建てられるかもしれません。

土地活用を考えるということは、様々な可能性を検証して、最適なプランを考えることになります。1~2社のハウスメーカーにしか話を聞いていない場合には、ぜひ幅広く他の会社からも提案を受けるようにして下さい。

幅広く土地活用提案を受けるには、「HOME4U(ホームフォーユー)土地活用」の無料一括相談サービスがおススメです。「HOME4U土地活用」では、最大7社から無料で土地活用のプラン提案を受けることができます。

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最大7つの土地活用のアイディアを知ることができますので、本当に2階建アパートがベストプランなのかどうかを検証することができます。仮に、2階建アパートがベストの土地であれば、5~6社は2階建アパートのプランを提示してくるはずです。

2階建アパートのプランには木造のプランも、鉄骨造のプランも登場します。さらに、鉄骨造となると鋼材の厚さが異なる提案も出てきます。

複数のプラン提案を受けると、木造と鉄骨造の違いがよく分かるようになります。また、プラン提案の中には、収支プランやサブリースプラン、アフターメンテナンスプランも含まれます。

アパート経営をするには、木造や鉄骨造などの構造の違いだけではなく、収支や管理体制、アフターメンテナンス等も考慮し、総合的に判断してプランを決めることが重要です。

土地活用にベストな建物の構造を選択するためにも、まずは「HOME4U土地活用」によってプランをしっかり再検証することから始めましょう。

4. 建物構造によってアパート経営にどんな影響があるの?

この章では建物構造がアパート経営に与える影響について解説致します。

4-1. 建物規模

建物規模に関しては、鉄骨の方が階数の高い大きな建物を建てることができます。3階建て以上のアパートを建てる場合や、1階に店舗区画を入れるようなアパートを建築する場合は、鉄骨造を選択することになります。

用途地域が第一種低層住居専用地域以外の場合には、立地が良ければ店舗を誘致できることがあります。1階に事業系の店舗区画を誘致できる場合は、鉄骨造を選択しても、通常のアパートよりも収益性は高くなる可能性は高いです。

4-2. 外装材

外装材に関しては、鉄骨の方が石調やレンガ調のタイルなど、比較的、高級感のある硬い材質の外装材で仕上げることが可能です。タイルのような硬い材質の外装材は、重いため木造ではあまり採用されることがありません。

重くて硬い外装材は、経年の劣化も少なく、新築時の風合いも長期に維持することができます。鉄骨造は硬い外装材を付けることができるため、経年による見た目の劣化は、木造よりも少なくなります。

4-3. 耐震性

木造アパートの方が耐震性は弱いというイメージをお持ちの方が多いようですが、耐震性に関しては、新耐震基準を満たした建物であれば、大きな地震が来ても木造でも鉄骨造でも倒壊するようなことは基本的にありません

ただし、イメージの影響で、大きな地震が発生した後などは、木造は入居者の募集が、若干不利になることもあるかもしれません。

4-4. 建築コスト

建築コストに関しては、低層階の場合、一般的には木造の方が安いです。建築コストの安さが木造の最大の魅力と言えます。

ただし、木造でもハイスペックな設備を導入すれば鉄骨造よりもコストは高くなります。また、複雑な形をした木造アパートも、コストが割高となります。

4-5. 家賃

家賃に関しては、木造も鉄骨造もほぼ変わりません。木造は建築費が安いため、建築当初の利回りは鉄骨造よりも木造の方が有利となります。

ただし、鉄骨造は硬い外装材を使用することにより、老朽化のスピードを遅くすることができます。そのため、築年数が古くなると、老朽化が進みやすい木造の方が早く家賃が下がっていく傾向はあります。

4-6. 修繕費

修繕費は、似たようなアパートであれば木造と鉄骨造との間で、ほとんど違いはありません

ただし、鉄骨造では屋根を陸屋根(平らに造った屋根のこと)とするケースがあります。陸屋根にすると屋根部分は屋上アスファルト防水と呼ばれる防水仕上げを施すことになります。

屋上アスファルト防水は、10年に1度程度、貼りかえる必要があり、修繕費が発生します。陸屋根は木造アパートでは通常採用されない構造のため、鉄骨造で陸屋根を採用した場合には、木造よりも鉄骨造の方が修繕費はかかることがあります。

鉄骨造を採用する場合には、修繕費が木造アパートとほぼ変わらないような作りの建物にすることがポイントとなります。

4-7. リフォームの自由度

将来的なリフォームの自由度は木造の方が高くなります。鉄骨造は、部屋の壁の中に柱やブレース(筋交い構造の鉄骨)が組み込まれており、壁で建物荷重を支えている部分があります。

そのため、鉄骨造のアパートの部屋の中には壊せない壁が多いという特徴があります。例えば、将来、3LDKのアパートを、壁を壊して広めの2DKを作るといった大胆なリフォームも、木造ならできても、鉄骨造ならできないことがあります。

鉄骨造は、壁を壊すような大掛かりなリフォームができず、将来の空室対策リフォームで抜本的な変化を与えにくいという特徴があります。

鉄骨造は、後から間取りを変更しにくいため、プランを計画する際は、十分な市場調査を行った上で決定するということが重要です。

5. 法定耐用年数がアパート経営に与える影響

建物の構造が異なると、法定耐用年数も異なってきます。この章では法定耐用年数がアパート経営に与える影響について解説致します。

5-1. 法定耐用年数とは

法定耐用年数とは、建物や機械などの償却資産について、会計上の減価償却計算を行うための計算の基礎となる年数のことを指します。

法定耐用年数は国が定めており、その期間は建物の構造と用途によって決まります。住宅用の建物においては、木造を鉄骨造の耐用年数は以下の通りです。

構造 耐用年数
木造 22年
鉄骨造(厚さ3㎜以下)       19年
鉄骨造(厚さ3㎜超4㎜以下) 27年
鉄骨造(厚さ4㎜超) 34年 

耐用年数は、あくまでも会計の計算上定められて年数であり、実際に使用できる年数とは異なります。

現在では建築技術が高くなっているため、木造も築30年を超えても十分に使用することが可能です。実際に使用できる年数とは別物であり、便宜上定められた年数になります。

また、アパートローンの借入期間を耐用年数以内としている銀行が多いです。借入期間に影響するため、アパート経営者にとっては、耐用年数は関心の高いところだと思います。

特に軽量鉄骨については、ハウスメーカーによって厚さが3㎜以下を採用している場合と、3㎜超4㎜以下を採用している場合があります。

同じ軽量鉄骨でも、借入期間が異なりますので、軽量鉄骨を再用意する場合は、ハウスメーカーにしっかりと法定耐用年数を確認するようにして下さい。

5-2. 減価償却費とは

減価償却費とは、資産の額を減少させていくために、毎年決められた計算方法で発生する費用のことをいいます。

初年度に建物建築費を一気に費用計上すると、初年度が大赤字となってしまいますが、一度に費用計上はせず、毎年ちょっとずつ分けて費用化していくのが減価償却という手続きになります。

実際にお金が出ていくのは、初年度の建物投資のときだけであるため、毎年の減価償却費は実際に出ていくお金ではありません。減価償却費は実際には支出されないお金ですが、売上から引かれる費用となるため、会計上の利益は減価償却の分だけ減ります。

税金は利益に対してかかるため、利益が減ると、その分税金も減ることになります。すると、減価償却費は実際に支出されないお金にも関わらず、税金を減らしてくれる存在となります。

そのため、減価償却費には「節税効果」があります。減価償却は、法定耐用年数の期間内に行われるため、減価償却費は法定耐用年数の期間内のみ発生します。

例えば木造アパートであれば新築から22年間、厚さ3㎜超4㎜以下の鉄骨造なら27年間は減価償却費が発生することになります。

耐用年数を過ぎると減価償却費が発生しなくなるため、減価償却費による節税効果が無くなります。すると、木造アパートなら23年目から、厚さ3㎜超4㎜以下の鉄骨造なら28年目から急に税金が増える形になります。

木造や鉄骨造は法定耐用年数が異なるため、アパート経営においては急に税金が増えるタイミングが異なるという影響があります。建物構造の違いは、節税できる期間の長さにも影響を与えているということを理解しておきましょう。

5-3. 減価償却費とキャッシュフローの関係

アパート経営ではキャッシュフローも理解しておく必要があります。キャッシュフローとは手元に残る最終的な現金のことです。

この節では、借入金を全く使わない場合のキャッシュフローを考えます。アパート経営の最終的な手残りは、税引後の利益と考えがちですが、実は税引後利益は最終的な手残りではありません。

税金を計算するため費用のうち、減価償却費は実際に出て行かないお金なので、減価償却費は手元に残っているお金になります。

すると、法定耐用年数内のキャッシュフローは以下のようになります。

法定耐用年数内のキャッシュフロー
キャッシュフロー = 税引後利益 + 減価償却費

一方で、法定耐用年数を過ぎてしまうと、減価償却費は計上されません。そのため、法定耐用年数満了後のキャッシュフローは以下のようになります。

法定耐用年数満了後のキャッシュフロー
キャッシュフロー = 税引後利益

法定耐用年数満了後は、減価償却費がなくなるため、その分、キャッシュフローが急激に悪くなります。

減価償却費がなくなると、会計上の費用が少なくなるため、利益が増えます。利益が増えると、税金が増えるため、税引後の利益も小さくなります。つまり、耐用年数満了後は、税金が増えて手残りが少なくなるという現象が起こります。

このような現象は、厚さ3㎜以下の鉄骨造なら20年目から、木造アパートなら23年目から、厚さ3㎜超4㎜以下の鉄骨造なら28年目発生するということになります。

構造の違いにより、法定耐用年数が異なるため、キャッシュフローの悪化が始まる時期も異なるということを理解しておきましょう。

5-4. 法定耐用年数と借入期間

法定耐用年数と借入期間キャッシュフローでは借入金の元本返済についても考える必要があります。アパートの建築費でローンを組むと、毎月、借入金の返済が発生します。

まず、借入金の元本返済については費用にならないという点がポイントです。費用になるということは、言い換えると「節税できるお金」になるということです。借入金の元本返済は実際に支出されるお金ですが、節税に効果のある費用にはなりません。

そもそも、アパート経営は全額自己資金でも、全額借入金でもできる商売です。例えば5,000万円のアパートは、全額自己資金で投資しても、全額借入金で投資しても稼げる家賃は同じです。もし借入金の元本返済が費用になったら、全額借入金で投資をした人の方が支払う税金が安くなってしまいます。

自分で貯めたお金でアパートを建てた人が重税を受け、他人から借りたお金でアパートを建てた人は税金が軽くなったらおかしな話です。そのため、お金の貸し借りは税金がかかる利益計算とは関係がないのです。

一方で、借入金の元本返済額は、実際に支出されるお金であるため、キャッシュフローには影響します。減価償却費が発生する法定耐用年数内におけるキャッシュフローは以下の式で表されることになります。

借入金がある場合の法定耐用年数内のキャッシュフロー
キャッシュフロー = 税引後利益 + 減価償却費 - 借入金の元本返済額

多くの銀行は、アパートローンの借入期間を法定耐用年数内と限定しています。法定耐用年数以内で返済が終われば、減価償却費があるためキャッシュフローの悪化が和らぐことになります。

また、銀行によっては、法定耐用年数を超えた期間でアパートローンが組める銀行もあります。しかしながら、法定耐用年数を超えてアパートローンを組んでしまうと、法定耐用年数を満了した後のキャッシュフローは以下のようになります。

法定耐用年数を超えても借入金の返済が残っている場合のキャッシュフロー
キャッシュフロー = 税引後利益 - 借入金の元本返済額

法定耐用年数を超えても借入金の元本返済が残っていると、減価償却費のプラスがなくなるため、一気にキャッシュフローが悪化してしまうことが分かります。

そのため、耐用年数満了後のキャッシュフローのことを考えると、借入金の返済期間は法定耐用年数以内で借りた方が良いことになります。

つまり、木造であれば22年で組み、厚さ3㎜超4㎜以下の鉄骨造であれば27年でローンを組むことが望ましいということです。

仮に、5,000万円の借入をした場合、木造であれば毎年約227万円(5,000万円÷22年)、鉄骨造であれば毎年約185万円(5,000万円÷27年)の返済をしていくようなイメージとなり、法定耐用年数は長い方が返済は楽になることが分かります。

木造と鉄骨造は、法定耐用年数が違うことから、借入金の返済額にも影響を与えます。建築費がほぼ同額であれば、耐用年数の長い構造を選択した方が、アパート経営上は有利です。

特に鉄骨造に関しては、厚みによって法定耐用年数が異なるため、法定耐用年数が何年の鉄骨造なのか、しっかりと確認することが重要です。

構造を決定する際は、単純な安さだけではなく、耐用年数も考慮して決めるようにしましょう。

6. 木造か鉄骨かを決めるポイント

木造か鉄骨かを決めるポイント木造か鉄骨かを決めるポイントとしては、構造だけにこだわり過ぎないということがポイントです。結論としては、木造も鉄骨造も、どちらを選んでも正解や不正解はありません。

アパート経営上は、木造や鉄骨造の違いが与える影響をほとんど実感できず、むしろ間取りや管理会社の違いの方がアパート経営に大きな影響を与えていることの方が多いです。

耐用年数も、木造は22年ですが、厚さ3㎜以下の鉄骨であれば19年なので、鉄骨でも木造よりも短いものと長いものが存在します。一概に鉄骨の方が木造よりも有利とは言い切れないのです。

また、アパート建築の提案は、ハウスメーカーから収支計画や管理体制、アフターメンテナンス等がセットで提案されることが通常です。

そのため、構造だけでアパートの優劣は決まらず、収支計画や管理体制、アフターメンテナンス等も含めて判断する必要があります。

2階建てアパートの場合は、構造にはこだわり過ぎない方が、良いプランを選択できることがあります。どちらを選んでも間違いではないため、トータルで考えて有利なプランを選ぶようにしましょう。

まとめ

いかがでしたか。
木造と鉄骨造の違いがアパート経営に与える影響について解説してきました。

木造か鉄骨造かについては、土地の利用規制や土地の大きさによって必然的に決まってしまうこともあります。

アパート経営に関しては、重量鉄骨まで含めて考えると、木造と鉄骨では以下のような優劣の差がありました。

チェックリスト

  • 建物規模 3階建て以上の大きな建物は鉄骨造の方が適している。
  • 外装材 鉄骨造の方が高級感のある外装仕上げが可能である。
  • 耐震性 入居者の印象は鉄骨造の方が良い。
  • 建築コスト 木造の方が安い傾向にある。
  • 家賃 新築当初は差がない。
  • 修繕費 屋根の種類によっては鉄骨造のほうが高くなる。
  • リフォーム 木造の方が大胆なリフォームがしやすい。

また、建物構造が異なると、法定耐用年数も異なってきます。法定耐用年数が長い方が、減価償却費が計上できる期間が長く、借入期間も長くすることができます。

まずは、土地の利用規制や必要となる建物構造については、「HOME4U土地活用」を使って専門家に確認するようにしてください。

必然的な理由で構造が決まる場合以外、木造と鉄骨造に大きな優劣の差はありません。管理体制やアフターメンテナンスのサービス内容も含めて最終的に構造を決定するのが良いでしょう。

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