【不動産×相続税対策のすすめ】現金vs土地・建物、安くなる仕組みと計算方法を解説

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不動産が相続税対策になる」という話を聞いたことはあるものの、その理由がよくわかっていない…という方は多いのではないでしょうか。

この記事では、なぜ不動産が相続税対策になるのか、その理由を不動産の相続税の計算方法や、優遇措置・特例の適用条件とともに解説し、さらに相続税対策となる具体的な不動産の活用方法についてご紹介します。

ぜひ最後までお読みいただき、ご自身にとって最適な相続税対策を見つけてください。

「土地活用をしたい気持ちは固まっているけれど、難しい話をたくさん読むのは苦手」という方は、この記事をざっくりと大枠で押さえた上で、「HOME4U(ホームフォーユー)土地活用」を使って複数の企業から活用プランの提案を受けてみることをおススメします。
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1. 不動産が相続税対策になる理由とは?

不動産が相続税対策になる理由は、不動産の相続税評価額が現金などよりも低くなるからです。
これから、以下の順番で詳しく解説していきます。

  • 相続税の計算式
  • 土地の評価額は現金の8割ほど
  • 建物の評価額は現金の5割~7割ほど
  • 不動産を売却すると優遇がなくなる

1-1. 相続税の計算式

相続税の計算式は「(相続税評価額-基礎控除)×税率-控除額」になります。
また、基礎控除は、「3,000万円+法定相続人×600万円」で算出します。

税率と控除額は、以下表の通りです。
表にある、「課税標準額」とは、相続時における財産の評価額のことであり、後述する優遇措置なども全て加味した金額のことです。

課税標準額 税率 控除額
1,000万円以下 10%
3,000万円以下 15% 50万円
5,000万円以下 20% 200万円
1億円以下 30% 700万円
2億円以下 40% 1,700万円
3億円以下 45% 2,700万円
6億円以下 50% 4,200万円
6億円超 55% 7,200万円

相続税の計算方法について、さらに詳しくはこちらの記事もご参照ください。

不動産をフル活用!相続税対策の仕組みとポイントを徹底解説

1-2. 土地の評価額は現金の8割ほど

土地の相続税評価額は、現金で相続した場合と比較すると、8割ほどになります。
要は、現金で持っているよりも土地の方が、相続税評価額(≒課税標準額)が低いので、おのずと相続税も低くなるというわけです。

この理由について、土地の相続税評価額の具体的な算出方法と、現金と土地の相続税それぞれを実際に計算し、現金で相続するより土地で相続した方がどのくらい安くなるのかをご説明します。

(1) 土地の評価額の算出方法は2種類

土地の相続税評価額は以下2種類の算出方法があります。それぞれの計算方法を解説します。

  • 路線価方式
  • 倍率方式
路線価方式

路線価方式は、土地に接している道路に設定されている路線価を基準にします。路線価は国税局が公表している「路線価図・評価倍率表」で確認することができます。




そのため、その土地が100㎡の土地の場合は、相続税評価額は3,000万円になります。
ただし、路線価が設定されていない土地もあり、その場合は倍率方式で算出します。

倍率方式

倍率方式で算出するときは、まず固定資産税課税明細で土地の評価額を確認します。

次に倍率表で倍率を確認しますが、たとえば奈良県平郡町は路線価が設定されていない地域なので、「路線価図・評価倍率表」でエリアを選定し、そのエリアの「評価倍率表」を使って倍率を調べます。

仮に、倍率が「1.1」であれば、固定資産税課税明細にある土地評価額に、1.1を掛けることで、相続税評価額が算出できます。

ただし、路線価方式、倍率方式どちらの方法を採用する場合でも、正確を期すために実際に土地の評価額を算出する際は、税理士に相談することをおすすめします

(2) 【具体例】土地が現金よりも実際どのくらい相続税が安くなるか?

「(1) 土地の評価額の算出方法は2種類」で、土地の相続税評価額の計算方法を解説してきましたが、こちらでは、実際に具体例を用いて土地と現金それぞれの相続税額を算出し、土地だとどのくらい相続税が安くなるのかを検証していきます。

例えば、土地の相続税評価額を路線価方式で算出した結果、6,000万円で取引できる土地の評価額が、その8割の4,800万円だったとします。

その場合、6,000万円の現金をそのまま相続するケースと、その土地を購入して4,800万円の評価額になったケースとで、それぞれの相続税計算し、比較してみます。

なお、法定相続は2人(基礎控除4,200万円、法定相続分どおりの分割)の想定です。

現金6,000万円:
(6,000万円-4,200万円)×1/2×10%×2=180万円(配偶者控除適用なし)
(6,000万円-4,200万円)×1/2×10%=90万円(配偶者控除適用)
土地4,800万円:
(4,800万円-4,200万円)×1/2×10%×2=60万円(配偶者控除適用なし)
(4,800万円-4,200万円)×1/2×10%=30万円(配偶者控除適用)

このように、取引額は同じ6,000万円であっても、現金の場合相続税は180万円もしくは90万円に対し、土地の相続税は60万円もしくは30万円となり、相続時には120万円もしくは60万円もの違いが出ます。

※実際の相続税の計算には、その他の遺産(プラスの財産・マイナスの財産)や葬式費用などの項目が含まれます。その他の控除が適用される場合もあります。

1-3. 建物の相続税評価額は現金の5割~7割ほど

このように、土地は現金で持っているよりも相続税対策になりますが、建物も同じく現金より評価額が5~7割ほどまで下がります。

この理由についても、建物の相続税評価額の具体的な算出方法と、現金と建物の相続税それぞれを実際に計算し、 現金で相続するより建物で相続した方がどのくらい安くなるのかをご説明します。

(1) 建物の相続税評価額は固定資産税評価額で算出

建物の相続税評価額は固定資産税評価額と同じです。その固定資産税評価額は、建物の購入金額の5~7割ほどになるため、建物を取得することで相続税対策になるというわけです。

固定資産税評価額は、年に一度郵送されてくる固定資産税の「納税通知書(賦課決定通知書)」の「課税明細」の欄を見れば確認できます。検討物件の固定資産税評価額は、仲介会社を通じてヒアリングしておいてください。

(2) 【具体例】建物が現金よりも実際どのくらい相続税が安くなるか?

土地の場合と同じく、6,000万円の現金を持っている場合に、そのまま相続するケースと、6,000万円で建物を建築(購入)するケースでの相続税の違いを見てみます。

建物は購入価格の5割である3,000万円の評価額だと仮定し、法定相続人は2人(基礎控除4,200万円、法定相続分どおりの分割)の想定です。

現金6,000万円:
(6,000万円-4,200万円)×1/2×10%×2=180万円(配偶者控除適用なし)
(6,000万円-4,200万円)×1/2×10%=90万円(配偶者控除適用)
建物3,000万円:
(3,000万円-4,200万円)=マイナス1,200万円

このように、建物評価額が3,000万円の場合は基礎控除を差し引くとマイナスになるため、相続税はそもそも発生しないという結果になります。

※実際の相続税の計算には、その他の遺産(プラスの財産・マイナスの財産)や葬式費用などの項目が含まれます。その他の控除が適用される場合もあります。

1-4. 不動産を売却すると優遇がなくなる

前項までで、不動産は相続税評価額が下がるので、現金で持っているよりも結果的に相続税対策になるということがわかったと思います。
例えば、現在土地を保有している方は、その土地を保有したまま土地活用などをした方が相続税は安くなります

ただ、土地を持っているのであれば、その土地を売却して現金を相続する…という選択肢もあるでしょう。
その場合は、土地を保有し続けないので、固定資産税の支払いがなくなったり、土地を管理する手間が省けたりするのは事実です。

しかし、その売却益は現金で持っていることになるので、その現金に対して高額な相続税が発生してしまう可能性があります。
そのため、手間がなくなるとはいえ、相続時に発生する税額も加味して土地を売却するかどうかを検討しなければいけません

2. 土地活用はさらに相続税対策に有利

前項までで、不動産を保有していることで相続税対策になる理由がわかったと思います。
この章では、保有している土地を活用することで、さらに相続税対策になるという点を解説していきます。

結論からいうと、土地活用をすることでさらなる税制優遇を受けられるので、土地をそのまま放置するのではなく活用した方が良いです。
なお、ここでいう土地活用とは、保有している土地にマンションやアパートを建築、賃貸経営を行うことを指します。

2-1. 建物の優遇措置

土地活用すると受けられる優遇措置は土地と建物で異なります。
そのため、まずは建物の優遇措置の内容と、実際にどのくらい税金は優遇されるかを解説していきます。

(1) 貸家を建築したときの優遇措置

例えば、保有している土地にアパートを建築すると、入居用ではなく貸家を建築しているので、相続税評価額は自宅などを建築するよりもさらに下がります

具体的には、貸家の場合の固定資産税評価額(=相続税評価額)は以下の計算式で算出します。

貸家(建物)=建物の固定資産税評価額×(1-借家権割合(通常30%)×賃貸割合)

借家権割合は国税庁が発表している数値です。賃貸割合とは、その貸家が賃貸されている割合…言い換えると稼働率のことです。

例えば、6室のアパートを建築して、8室中6室が入居中であれば、賃貸割合は75%(6÷8)となります。

※賃貸割合は実際には床面積を使って算出しますが、便宜上この例では同じ床面積の部屋数でわかりやすく記載しています。

(2) 貸家の場合の相続税

仮に、1億円かけてアパート(賃貸割合80%)を建築したとして、「(1) 貸家を建築したときの優遇措置」の優遇措置を適用する前の相続税評価額(固定資産税評価額)が6,000万円(6割)だとします。

そして、このアパートを「(1) 貸家を建築したときの優遇措置」の計算式に当てはめると、以下の通り評価額はさらに下がります。

固定資産税評価額6,000万円×(1-借家権割合30%×賃貸割合80%)=4,560万円

この場合、法定相続人が2人いる場合(前述の条件に同じ、配偶者控除適用の場合)の相続税は「(4,560万円-基礎控除4,200万円)×1/2×10%=18万円」です。

仮に、1億円の現金を保有している場合の相続税は385万円ですので、土地活用がいかに相続税対策になるかわかるでしょう。

2-2. 土地の優遇措置

前項までは建物の話ですが、土地も活用することで優遇措置があります。
上述のように、そもそも土地を所有しているだけで現金で保有するよりも相続税対策になります

しかし、土地に建物を建築して貸家にする…と活用することで、さらに相続税対策ができます。
土地の優遇措置については以下の順番で解説していきます。

  • 小規模住宅の特例が受けられる
  • 借地にしている場合
  • 貸家用の土地の優遇措置

(1) 小規模住宅の特例が受けられる

小規模住宅の特例とは、条件に合致すれば土地の相続税評価額が優遇される特例のことです。

参考:国税庁「相続した事業の用や居住の用の宅地等の価額の特例

仮に、保有している土地でアパート経営やマンション経営をしていれば、「貸付事業用の宅地等」に該当します。
そのため、以下の条件に該当すれば200㎡までなら評価額が50%減額されるという措置があります。

  • 宅地を相続した方が継続して運用する
  • 上記を相続税の申告期限まで継続
  • 相続税の申告期限まで保有

上記に該当すれば、例えば相続税評価額が3,000万円の土地(200㎡)が1,500万円まで減額されることになります。

(2) 借地にしている場合

仮に、その土地を第三者に貸し出す「借地」にしている場合は、その土地の評価額は路線価に記載されているアルファベットに応じて以下の係数を掛けます。

記号 借地権割合
A 90%
B 80%
C 70%
D 60%
E 50%
F 40%
G 30%

出典:国税庁「路線価図・評価倍率表 路線価図の説明

例えば、「250B」という道路に接している、100㎡の土地の場合、通常であれば2,500万円が評価額になります。
しかし、その土地を借地にしていれば2,000万円(2,500万円×80%)まで評価額が下がるというわけです。

(3) 貸家用の土地の優遇措置

上述したように、貸家を建築するとその貸家(建物)の相続税評価額の優遇措置がありましたが、貸家が建築されている土地にも優遇措置があります。

具体的には、貸家が建築されている土地の評価額は以下の計算式で算出されます。

貸家が建てられている土地の評価額=さら地の評価額×(1-借地権割合×借家権割合×賃貸割合)

仮に、さら地の評価額6,000万円で借地権割合が80%、借家権割合が30%、賃貸割合が80%の場合は「6,000万円×(1-80%×80%×30%)=4,848万円」に評価額が減額されます。

つまり、「土地」という不動産を保有しているだけで評価額が現金のときより減額される上に、上記のように貸家が建築されている場合はさらに減額措置があるというわけです。

不動産の相続税対策として、この章でご紹介した貸家用の土地の優遇措置を得るための土地活用で王道なのが、アパート・マンション経営です。

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3. 法人化して相続税対策をする

次に、アパート経営やマンション経営などの土地活用をしていると、法人化することで相続税対策ができます。

なお、法人化して相続税対策をするなら、必ず税理士に相談してからにしてください。
というのも、複雑なスキームになる場合もあり、税金関係の難易度が上がるからです。

3-1. 法人化で節税できる理由

仮に、Aさんがマンション経営をしている場合に、そのマンション(建物)をAさんが設立したZ社(法人)に売却します。
そのようにしておけば、仮にAさんが亡くなったときでもマンションを保有しているのはZ社なので相続税は発生しません

しかし、Z社はマンションをAさんから購入しているという扱いになるので、その代金をAさんに支払う必要があります。

「相場金額」として認められる最低金額で売却することで、Aさんが持つ現金を最小限に抑えつつ相続税無しでマンションを相続することができます。

3-2. 譲渡時に知っておくべきこと

前項のように、法人化して節税するなら個人から法人へ建物を譲渡(売却)しますが、譲渡時に知っておくべきことは以下の点です。

  • 長期借入でも可能
  • 売却益の計算式
  • 土地はそのまま相続する
  • 相続税以外にも節税効果がある

(1) 長期借入でも可能

アパートを一棟建築するとなると一千万円単位のお金になるので、現金で一括購入できない場合もあるでしょう。
その際は、Z社が個人からの長期借入とすることができ、利率ゼロで設定することも可能です。

(2) 売却益の計算式と税率

不動産を譲渡するときの計算式は以下の通りであり、譲渡益がプラスの場合は譲渡所得税がかかります。

譲渡益=(売却価格-売却時の諸費用)-(購入時の価格+購入時の諸費用-減価償却費用)

このように、単純に売却価格から購入価格を差し引くわけではありません。
しかし、上記の計算で譲渡益がプラスになると、その譲渡益に対して以下の高税率が課せられるので注意してください。

  長期保有
(1月1日時点で5年超保有)
短期保有
(1月1日時点で5年以下保有)
所得税率 15% 30%
復興特別所得税率 所得税額×2.1% 所得税額×2.1%
住民税率 5% 9%

(3) 土地はそのまま相続する

土地は経年劣化しないため、前項の計算式で譲渡益がプラスになる可能性があります。
そのため、譲渡所得税が高額になるリスクがあるので土地は無理して譲渡せず、個人のまま相続した方が良いケースが多いでしょう

土地の売却価格を算出した後に、税理士と相談して判断してください。

(4) 相続税以外にも節税効果がある

法人化すると、不動産所得にも節税効果があります。
というのも、法人化して家族を役員にすることで、役員報酬が経費として計上できるからです。

例えば、妻を役員にしてマンション管理の仕事を任せたとします。
そして、その対価として妻に年間130万円の役員報酬を支払えば、その130万円は経費計上できるので不動産所得は下がります。

その結果、不動産所得税も下がり節税につながるというわけです。

まとめ

このように、そもそも土地・建物をはじめとする不動産は、現金で持っているよりも相続税評価額が下がり相続税対策になります。
そして、土地活用することで、税制面での優遇措置を受けることができ、さらに相続税は下がるという仕組みです。

もちろん、その不動産から家賃収入を得ることもできるので、土地活用として不動産経営をするメリットは大きいです。

アパート経営などの土地活用の検討に、「HOME4U 土地活用」のサービスが大変便利です。
また、法人化でも税金対策が見込めます。

不動産を使った相続税対策は現金と比べかなり税額が低くなります。
この記事でご紹介した相続税対策の中から、最適な方法で賢く相続税対策を事前に準備しておくことをおすすめします。

本記事の掲載内容は、最終更新日時点での情報です。
制度や法律については、改正等で内容に変更がある場合もございます。

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